日本の自動車業界がもっとも華やかだった80~90年代。俺たちが“乗った・乗りたかった”あの一台をプレイバック!

洗練された外観とスバルの技術力でワゴンの魅力を拡散

■ターボ+4WDの搭載で走行性能は抜群

 スバルは1960年代から1980年代の前半にかけて、スバル1000や後継のレオーネにより、水平対向エンジン、ターボ、4WDなどの技術を確立させた。またレオーネはワゴンの選択肢が多く、欧州車的な性格も持たせた。そしてスバルの上級シリーズとして、1989年にレガシィが登場した。

初代レガシィツーリングワゴン インパネ
インパネは上質なデザインで古さを感じさせない。中央は少しドライバー側を向いて、左端のスイッチにも手が届きやすい。
初代レガシィツーリングワゴン 車内
全長が4600mmの5ナンバー車だが、後席を含めて居住空間に余裕がある。ツーリングワゴンは荷室も広く、ファミリーカーとしても人気を得た。

 ブレイクスルーボディタイプは、セダンとツーリングワゴンだ。セダンは水平対向4気筒2Lターボエンジンを発売時点から搭載しており、4WDとの相乗効果で優れた走行性能を発揮した。ツーリングワゴンは後席に加えて荷室も広く、数か月遅れてターボを搭載するGTを加えた。

初代レガシィツーリングワゴン エンジン
発売時点では水平対向4気筒の1.8Lと2Lエンジンを搭載した。その後、2Lターボを加えて売れ行きを増やした。

 好景気に乗ってレガシィツーリングワゴンは売れ行きを伸ばしていく。クルマ好きがワゴンに注目したため、他社も商品開発を活発化させた。特に1992年に発売されたトヨタカルディナは、レガシィツーリングワゴンと販売合戦を展開して、ワゴンのファンを大幅に増やした。