■社会派ドラマとして高く評価されている
綾瀬主演のドラマ『ひとりでしにたい』には、終活以外にも、“モラハラや虐待を受けて育った結果、自分も同じようなことをしてしまう”“何もやましいところがない人が、噂だけでやましいことがある存在にされる”といったエピソードも描かれ、質の高い社会派ドラマとしても評価を得ている。
《コメディーかつ社会派シリアス、どちらも味付けめちゃくちゃ濃いめ!今期ナンバーワンドラマの可能性あり》
《なんか友人・恋人・親子や親戚、人間関係のリアルが詰まってて、妙に共感・反省しながらみちゃう けど程よいコミカルで、いい意味で気軽にもみられる、不思議》
《さすが綾瀬はるかちゃん重くなりそうな話も半分以上笑いながら見ている 内容は決して他人事ではない話だから笑ったり考えたり忙しい》
など、綾瀬の演技があるからこそ、重いテーマでも楽しく見られると言う声は多い。
「綾瀬さんはトップ俳優として、最近では映画が主戦場となり、テレビドラマで姿を見る機会が減りました。深津絵里さん(52)と同じように、本当に気に入った作品にしか出ないとも言われていますが、そんな綾瀬さんが出演を快諾した『ひとりでしにたい』は、それほどに魅力ある作品ということではないでしょうか」(前出の女性誌編集者)
綾瀬と『ひとりでしにたい』について、ドラマウォッチャー・ヤマカワ氏はこう話す。
「綾瀬さんは、演芸バラエティ『笑点』(日本テレビ系)の正月特番に7年連続で出演し、座布団運びまで担当していましたが、彼女には“自身が大物女優である”という意識が薄いのかもしれません。
だから、納得した役柄なら、『ひとりでしにたい』での珍妙なコスプレでも変顔でも、抵抗なく全力でやってくれる。一方、報道番組『news23』(TBS系)などの、戦争をテーマにしたメッセージ性の強い特別番組にも出演していて、仕事選びの幅が同世代の俳優に比べると規格外に広い。連ドラ出演の機会は減っていますが、彼女が次にどんな仕事を選ぶのか、楽しみでしかありません」
8月2日夜に最終回を迎える『ひとりでしにたい』。綾瀬の代表作が、また1つ増えたようだ。
ドラマライター・ヤマカワ
編プロ勤務を経てフリーライターに。これまでウェブや娯楽誌に記事を多数、執筆しながら、NHKの朝ドラ『ちゅらさん』にハマり、ウェブで感想を書き始める。好きな俳優は中村ゆり、多部未華子、佐藤二朗、綾野剛。今までで一番、好きなドラマは朝ドラの『あまちゃん』。ドラマに関してはエンタメからシリアスなものまで幅広く愛している。その愛ゆえの苦言もしばしば。