酷暑のニッポン列島、ドライバーが車内の暑さに頭を悩ます機会が増えている。
「先日、茨城県内の高速のSAで30分停めて戻ったら、車内が50度近かったんです。ダッシュボードは触れないぐらい熱くて。すぐに冷房をガンガンにつけたけど、全然、涼しくならなくて困りましたよ」(都内在住の営業マン)
真夏にカーエアコンを効率的に効かせるには、どうしたらいいのか。そんな切実な悩みに答えてくれたのが、モータージャーナリストの諸星陽一氏だ。
「まず、換気をして、車内の温度をいかに下げるかが、重要です」(諸星氏)
自宅であれば、すぐにエアコンをつけて室温を下げることが多いが、車では、まず窓やドアを開け、熱気を外に出すことが重要だという。
「ドアの開け閉めのようなアナログな作業ですが、これが大事。また、窓を開けて車を走らせると、10秒ほどで空気が入れ替わります。
その際、運転席と左後ろの窓といったように、対角線上の窓を開けると風が通りやすくなります」(前同)
熱気を逃がす作業を終えたら、エアコンの出番だ。
「車のエアコンは、その構造を理解すると、燃費も冷却も効率的になります。
エンジン車のAUTOボタンを押した際、『A/C(エアコンディショニング)』スイッチもオンならば、空気を冷却するコンプレッサーが稼働し、冷気が作られる。逆に『A/C』がオフならば、コンプレッサーが動かないので送風のみになります」(自動車整備士)