■サブも抜群だった『めおと日和』

 また、『めおと日和』はメインの芳根京子と本田響矢以外のキャストも良かった。特に、“ふかふみ”カップルと呼ばれた、なつ美の友人のツンデレ美女・芙美子役の山本舞香(27)と、瀧昌の海軍の同僚のモテモテ男・深見役の小関裕太(30)。ラブコメ2番手の経験豊富な2人が物語をいろどり、本作の幸せな空気を増幅させた。

 第7話の、りんごを盗んだ少年と3人で雨宿りをしながら、芙美子と深見が距離を近づけていったシーンは反響が大きく、X上で、《2人とも恋に落ちてるのを一生懸命隠して、でもモロバレでほっんとにかわいい》《芙美子さんにアタックかけてかわされる深見の構図良すぎるww》などと、山本と小関の演技が絶賛されていた。

 放送前の期待値は決して高くなかったが、放送回を追うごとに評判が高まっていった『めおと日和』。その新しさとムズキュンに振り切った展開、丁寧な作りを考えれば、ヒットは意外ではなく必然だったのだ。(ドラマライター・ヤマカワ)

■ドラマライター・ヤマカワ 編プロ勤務を経てフリーライターに。これまでウェブや娯楽誌に記事を多数、執筆しながら、NHKの朝ドラ『ちゅらさん』にハマり、ウェブで感想を書き始める。好きな俳優は中村ゆり、多部未華子、佐藤二朗、綾野剛。今までで一番、好きなドラマは朝ドラの『あまちゃん』。ドラマに関してはエンタメからシリアスなものまで幅広く愛している。その愛ゆえの苦言もしばしば。