■コミケ広報に“におい問題”聞いてみると…回答の「申し添え」
えなこ以外にも、ネット上ではコミケにおける“におい対策”について、さまざまな意見が投稿されている。コミケに参加する予定だと見られるネットユーザーたちは、
《コミケに行くんなら風呂に入ってから来い》
《来週のコミケに向けて汗の臭い対策にサウナ行って来ましたが、全然違いますね》
《コミケに来ていく服は臭いに気をつけて! 洗濯、生乾き対策、しつこいようなら煮沸消毒や漂白剤、クエン酸、重曹も使ってみて!》
《汗をかいて服がくさくなるのは服に付着している垢や皮脂により雑菌が繁殖したものらしいのでコミケの時は新品の服を着て行っている》
などと投稿しており、入浴やサウナによる対策を実践するだけでなく、洗濯方法に関するアドバイスも多数見受けられる。
こうしたコミケでのにおいに関する取り組みは、参加者だけでなく、出展する企業にも波及している。今回の「コミケ106」の企業ブースでは、消臭スプレー「VIRMETS NR4+」を販売する株式会社ワカヤマが、『Project O.S.H.I-絶対防衛消臭結界-≪消臭ゲート、再び≫』というブースを出展する。
「株式会社ワカヤマは昨年も『コミケ104』に出展しています。昨年のブースでは、人が通過すると自動で消臭スプレーが噴射される“消臭ゲート”が設置されていました。ゲートを通過した来場者が、ゲートの内側にいるコスプレイヤーと2ショットが撮影できるというものです。
また、ここのコスプレイヤーがブース外に出て来場者に消臭スプレーを吹きかけて、“消臭完了”のシールを貼るという企画もありました。まさにコミケのにおい問題を上手く取り入れたプロモーションですね。今年のワカヤマのブースでも消臭ゲートが復活するそうで、コスプレイヤーとの撮影会も実施されます。また、Vtuberのノベルティグッズとして消臭スプレーの配布もあるようです」(前出のITライター)
コミックマーケット本部にも、“におい問題”に関する対応を広報に聞いてみたところ、多忙を理由に具体的な対策については回答がなかったものの、
「コロナ禍に関連して導入したアーリー入場チケットにより、深夜来場者が激減したため、風呂・シャワーに入らずにコミケット(編集部註・コミケのこと)にいらっしゃる方が大幅に減少しておりますことは、申し添える次第です」
と答えてくれた。つまり、開場と同時に入場するために前日から並ぶ“徹夜組”が大幅に減ったことで、来場者の“入浴率”は高まっている――というのが公式の見解のようだ。
参加者のにおいに対する意識も高まり、消臭をテーマにした企業ブースも登場――今年のコミケの“におい問題”やいかに。