日本競馬界のレジェンド・武豊が名勝負の舞台裏を明かすコラム。ここでしか読めない勝負師の哲学に迫ろう。
7月最終週26、27日。まずは北海道にしては厳しい暑さに見舞われた札幌競馬初日に参戦。そして日曜は、熱中症警戒アラートが発令された中京での騎乗になりました。
この時期の中京は、暑さ対策の一環として、2部制を採用。5R終了後に3時間20分の休憩があり、2部のスタートとなる6Rは、15時発走。メインレースのGⅢ東海ステークスが15時35分発走。最終12Rは18時15分の発走です。
3時間を超える休憩があるって、どんな感じなんやろう? なんたって初めての経験です。「体が楽になる」と言うジョッキーもいれば、「一日が長い」と言うジョッキーもいて、実態がよく掴めません(笑)。
共通しているのは、「2日乗ったような気がする」と言う感想ですが、この話が本当なら、中京で土・日乗れば……4日連続で競馬に乗った気分になる⁉ いやいや、いくらなんでも、それはないですよね(笑)。
興味津々で参戦した27日の中京競馬は、前半2Rの3歳未勝利戦(10着)と、3R2歳新馬(5着)に連続騎乗。そこから休憩を含め、4時間ほど空いて、3戦目がヤマニンウルスと挑む、メインの東海S(ダート1400メートル)です。
実際に体験してみた感想は、確かに待つ時間は長く感じました。いつもと同じように風呂に入って、ゴロゴロしながら札幌競馬を見ていましたが、時計の針はなかなか前に進まない感じです(笑)。
メリットは気持ちをリセットできることと、体の負担を軽減できることです。この日は、それがプラスに働きました。