■「女性を拾って帰った」伝説のトーク

 そんな福山が、今も語り継がれる“寝ている女性を拾って持ち帰った”という“伝説話”を世に放ったのは今から30年前、彼が26歳の時に出演した1995年2月6日放送の音楽番組『HEY!HEY!HEY!』(フジテレビ系)でのこと。ダウンタウン浜田雅功(62)と松本人志(61)がMCを務める同番組で、「俺は(自分が)野獣だなと思ったことがあったんですよ、その昔」とぶっ込んだのだ。

 当時、ダウンタウンと福山が繰り広げる“シモ”のトークは、もはや番組名物でもあった。

 福山は、「寝てる女を拾って帰りましたからね」と切り出すと、どういうことか興味津々になる浜田と松本に対し、

「道で寝てたんですよ、酔いつぶれて。これは(このままにしては)いけないと思ったんですよ」と状況を説明し始めた。

 思わぬ福山の行動に、すかさず松本が「人さらいやからな」とツッコむと、福山は「いや僕は保護したんですよ!」と、あくまでも“保護”だったと主張。続けて福山が「1.5キロからの距離、雨のなかおぶって…」と、その“保護”方法を話すと、浜田が「ただやりたいがために」、松本も「どこつれてったんやそれで」と前のめり。

 それに福山は「家です、家」と平然と言ってみせ、観覧客からは悲鳴が上がるなか、「計画的やがな!」と叫ぶ松本に、「決して僕は悪いことしたとは思ってないんですよ。どっちかといえば世の中のためになったんじゃないかと」「やってませんよ、本当に! そこで寝込みをおそってべろべろべろーんなんて……」と“無実”を主張した。

「今回、福山さんの不適切会合参加の報道が出ると、“女性を拾って帰った”エピソードの動画の切り抜きがSNSで拡散されてしまいました。

 放送当時はこのようなトークも普通に放送されていましたが、今となってはカット必至の内容ですよね。福山さんとダウンタウンが過激なトークを繰り広げ、お茶の間も大笑いしていた1995年から30年経った今、ハラスメントへの意識は大きくアップデートされたということですね……」(スポーツ紙記者)

 前出のワイドショーデスクは「“酔っ払った女性を拾って家に連れ帰った”というエピソードは、その後の福山さんを語るうえで欠かせない“伝説話”となったのですが、そこにも福山さんのサービス精神が多分に入っていたようですね」と話す。

『HEY!HEY!HEY!』での“ぶっ込み”から16年後、2011年8月29日放送の同番組で、これまでの番組出演を振り返った福山は、「酔いつぶれている女性を介抱したことを話すつもりが、“寝ている女を拾って帰りましたからね”と言ってしまった」と後悔しきり。

 あらためて「酔いつぶれていたから“保護”しただけ」と語り、「単に介抱したことを証明するためにも、“その時、介抱されました、私”と早く名乗り出てください!」と叫んでいた。

「かつて多くの人の“福山雅治”のイメージにあった“下ネタ”を、“求められること”と思って大多氏との会合でも披露していた、ということでしょうか。ただ、“下ネタは絶対NG”という人は一定数いますし、会合には大多氏に声をかけられた福山さんのファンではない女性も来ていたのでしょう。そうした人たちが、不快に感じ、先の第三者委員会の調査に回答をしたということなのかもしれませんね……」(前同)

 かつてと今で全く異なるハラスメントの基準。話題になっている今回の福山の件で、それが大きく影響していることは間違いだろう。