■加藤ローサの選択は「とっても賢い離婚」専門家が分析
離婚後も同居を続ける選択をした加藤と松井氏――これまで4万件を超える相談を受けてきた、夫婦問題研究家で結婚・離婚カウンセラーの岡野あつこ氏は2人の離婚をこう解説する。
「実家に帰れない、新たに家を借りられない、子どもの学校のためなど、物理的や金銭的な理由で離婚後も同居を続ける家庭もあります。加藤さんの場合は芸能人だからというのもありそうですが、揉めることのない“仲良し離婚”を選択したのではないでしょうか。共同親権の欧米ではすでにそんな時代になりつつあります」(以下、すべて岡野氏)
日本でも2026年5月までに共同親権が導入される予定だ。
「共同親権の時代には夫婦で揉めても仕方がないですからね。離婚後も父親と母親で子どもを育てていくことが当たり前になっていくのではないでしょうか。加藤さんのケースは、理想の離婚の形とも言えそうですが、離婚に至ったということはその原因が必ずあります。14年間のなかでいろいろなことがあったのでしょう。そして、大事にされている妻は、離婚はしませんからね……。
今回の離婚で松井さんはバツ2に。一般的にはバツ2になるのは避けたいと離婚に抵抗する人も少なくありません。そういった人は子どもの親権にもシビアで、“親権は自分に”と条件をつけてきたりしがちなんです。子どもを可愛がる人は離婚後も変わらず“子どもに会いたい”となりますし、離れて生活するとなると養育費を払ってくれない場合もある。そういった事情から、女性側が子どもや生活を守るために離婚後も同居するケースもあります。
加藤さんとしても“揉めることなく離婚してくれるなら、子どものためにも”と離婚後も同居することを選んだのかもしれません。離婚するには相当なエネルギーを消耗しますからね。子どもや仕事への影響、離婚後の生活のためにも体力を温存するために“揉めない離婚”に至ったと考えられそうです。
そして、ここにきて加藤さんが離婚を発表したのは自分に自信がついてきたからではないでしょうか。それに、周囲から離婚していないと思われるのが嫌だったとも考えられます。離婚したことを発表して、“私は私なんですよ”“1人の人間なんですよ”と知ってもらって、計画的に自分をブランディングしていっているのではないでしょうか」
22年4月にWEBメディアのインタビューを受けた加藤は《私、ほんとちっちゃいときから考えてたんです。「結婚ってなんでするんだろう?」って。だって離婚率もすごいでしょ。「1人でよくない?」って》《結婚とは……修行。修行した人にしかわからない幸せがあると思う。もちろん、修行なんてつらいし、しなくても別にいいの。でも、苦労してみると、その先に見えるものがあるよって、言いたいかな》と語っていた。
「“修行”を経て、40代は自分を大切にして、新たな自分をつくり上げていくつもりなのかもしれません。男性側の考えではこういった離婚の形には行き着かなかったでしょう。やはり、加藤さんが子どものためにも今の選択をしたと思われます。
この形は松井さんにとってもメリットは大きいですよ。彼は子どもたちにサッカーを教える仕事もしているようですから、生徒の親御さんなどにも離婚は影響してくる。ただ、離婚後も同居しているわけで、加藤さんとは“円満”という見え方になりますからね。
やはり、特に加藤さんは子どものことを考え、夫婦の新しい形を選んだと思われます。とっても“賢い離婚”をした言えるのではないでしょうか」
専門家からも“賢い離婚”と評される加藤の決断。新たなスタートを切った彼女の今後の活躍に注目が集まる。
岡野あつこ
自らの離婚経験を生かし、夫婦の問題に悩み苦しむ人を1人でも多く救いたいという思いから、離婚カウンセリングという前人未踏の分野を確立。これまでに35年以上、4万件を超える相談を受ける。現在は後進の育成として離婚カウンセラーの養成にも力を入れオンラインでの「離婚カウンセラー養成講座」を主宰。これまで2200人を超える卒業生を輩出している。
公式YouTube「岡野あつこ®公式チャンネル【岡野メソッドによる夫婦円満の秘訣を教えます】」