■元幕内・玉飛鳥が大嶽部屋の師匠に
それから、オレの息子3人(王鵬、夢道鵬、納谷)が所属する大嶽部屋の後継者が、やっと決まった。
大嶽部屋はオレの義父だった大鵬親方が「大鵬部屋」として創設した部屋だ。定年後は、(一代年寄での部屋名は一代限りのため)娘婿のオレがその部屋を継いで、大嶽部屋となった。

ところが、不祥事でオレが相撲協会をクビになって、危うく大嶽部屋が消滅しそうになった。急な事態に、人選もへったくれもなく、そのとき、部屋付き親方だった元十両の大竜さん(当時、二子山親方)が継いだのだが、その大竜さんも今年9月末で定年になる。
もともと大鵬親方が持っていた大嶽株はどうなるのか? 息子たちは別の部屋に移籍するのか? 本当に心配だった。部屋の力士の総意で、別の一門の部屋付き親方に師匠を引き受けてもらうという話まであった。
でも、「一門以外からの登用はよくない」と横ヤリが入り、結果的に、一門の片男波部屋の熊ヶ谷親方(元前頭・玉飛鳥)が大嶽部屋の師匠に収まることになった。息子たちはこれまで通り、大嶽部屋で力士生活を送ることになったのだが、大竜さんは定年を延長して相撲協会に居座るらしい。
株の話も含めて、どこまで図々しいのか……、ホント腹立つわ!
貴闘力忠茂(たかとうりき・ただしげ)
1967年9月28日、兵庫県生まれ。二子山部屋(入門時は藤島部屋)入門後、83年に初土俵。最高位は東関脇。2000年に幕尻(前頭14枚目)で初優勝する。02年に引退し、大鵬部屋の部屋付き親方となるが10年に野球賭博関与のため日本相撲協会を解雇される。現在は焼肉店『ドラゴ』を経営。SNS:X 貴闘力部屋〜相撲再生計画〜(@takatorikibeya)、インスタグラム 貴闘力部屋(takatoriki_official)