■25周年でそろそろ大団円を迎えそうな『相棒』

 人気刑事ドラマシリーズが放送されるテレ朝の水曜9時枠だが、ここ数年で大きな改変の動きが始まっている。

『刑事7人』が始まった2015年7月以降、この枠の1年間の放送は『刑事7人』1クール、『相棒』2クール、『特捜9』1クールのローテーションで構成されることが多かった。

 しかし、『刑事7人』は、主演の東山紀之氏(58)がジャニー喜多川氏騒動を受けて芸能界を引退したこともあり、23年放送のSeason9を最後に中断状態。また井ノ原快彦(49)主演の『特捜9』は、今年の4月クールに放送された『特捜9 final season』で完結した。23年の夏からは『科捜研の女』がこの枠に移動しているが、同ドラマも「続編は作られない模様」(前出の制作会社関係者)という話も。

 そうしたなかで始まったのが、今回の『大追跡』。さらに、この枠の絶対的な軸であった『相棒』については、「もしかしたら、10月から放送される『相棒 season24』が“集大成”となるのではないか……」(前同)といった噂もささやかれているようだ。

 今年でシリーズ誕生25周年となる『相棒』。秋に始まる最新シリーズ『相棒 season24』でタッグを組むのは水谷豊(73)演じる杉下右京と寺脇康文(63)演じる亀山薫の“黄金コンビ”で、公式サイトでは《右京と薫はもちろんのこと、長きにわたってシリーズを支えてきた名キャラクターたちが集結!》との宣伝文句で、オールスターが勢揃いする展開をアピールしている。

「『相棒』は放送開始から25年経っても人気が衰えないテレ朝ドラマのキラーコンテンツですが、大きな課題となっているのが、キャスト陣の高齢化。特に主演の水谷さんはすでに73歳で、いくら若く見えると言っても、杉下右京はそろそろ定年退職してもおかしくない。

 右京が退職し、別の登場人物で『相棒』が続くというパターンも考えられますが、“『相棒』=水谷豊”というイメージはあまりにも強く、やはり右京ナシでの存続はあり得ないでしょう。『相棒』を終わらせるタイミングを見計らっているのではないか、という話は以前より強くささやかれるようになっています。

 そんななか、一部のテレ朝関係者からも“『大追跡』を『相棒』の後釜に”との声が上がってきていると……」(同)

 仮に『大追跡』が“ポスト『相棒』”となるのなら、“ポスト水谷豊”となる存在も必要だろう。

「『大追跡』はトリプル主演ですが、“番手”的には大森さんが一番手で、相葉さんが二番手、松下さんが三番手。順当に行けば大森さんが“ポスト水谷豊”といった形ですが、キャラクター的には相葉さんが演じる名波はキャリア組でインテリという役どころで、水谷さん演じる杉下右京に通じるものがある。ですので、相葉さんが“次の右京さん”ということになるのかもしれません。

 テレ朝の水曜9時枠は、相葉さんにとっては旧ジャニーズ事務所時代からの直属の先輩である東山さんや井ノ原さんが主演を務めてきた枠であり、そこを引き継ぐ流れになってもおかしくはないですよね。来春には嵐が解散となりますが、国民的グループ・嵐のファンという大きな支持層もありますし、やはり、相葉さんを中心にドラマ『大追跡』を育てていく方向性もありそうです」(同)

 嵐活動終了後の相葉が、テレ朝の“刑事ドラマの顔”になる日も近いか。