■研究者の間でも評価されていた『カズレーザーと学ぶ。』
前出の制作会社関係者が続ける。
「名だたる研究者や大学教授が出演していましたが、番組が浸透してからは、そうそうたる教授たちも“『カズレーザーと学ぶ。』には出たい”となっていたといいますね。自身の研究を広く知ってもらえますし、カズレーザーさんをはじめ、出演者のコメントや質問も的を射たものが多かったですからね」
9月2日の最終回は「老いない体と永遠の命は実現するのか?不老不死の最前線を学ぶ!」と題し、がんの最新情報を紹介。アメリカ国立衛生研究所の主任研究員であり関西医科大学附属光免疫医学研究所の所長である小林久隆氏、神戸大学「数理・データサイエンスセンター」教授の木村建次郎氏が出演する。
「世界的な研究者が出演するアカデミックで学びのある番組ということで“スポンサー受け”もよかったといいます。単純に笑えるバラエティよりもこういった知的な番組に広告を出稿したほうが企業イメージの向上につながりますしね。
さらにここにきてカズレーザーさんが二階堂さんと結婚。タレントとして格が上がり、国民的なタレントにより近づいたというタイミングでもありました。
マツコ・デラックスさん(52)の冠番組『マツコの知らない世界』(TBS系)には多くの一流企業が広告を出稿したいと列をなしているといいますが、『カズレーザーと学ぶ。』もそんな番組になりつつあったと言えそうです。にもかかわらず終了が決定。局内の都合や巡り合わせもあったのでしょうが、スポンサー企業にCMを売る営業部も含め、日テレ内からも“何で終わらせるの?”と疑問の声が上がったそうですよ」(前同)
元タレント・中居正広氏(53)の女性トラブルに端を発した問題で揺れたフジテレビからは今、多くの人材が流出しているというが、実は日本テレビでも優秀な人材の流出が相次いでいるという。
2023年には『有吉の壁』の総合演出を担当しているディレクターが退社。現在はフリーの立場で同番組に携わっているほか、『3年A組-今から皆さんは、人質です-』や『最高の教師 1年後、私は生徒に■された』のプロデューサーだったドラマ部門の若手エースも、『最高の教師』の放送期間中にNetflixへ移籍している。
「フリーになったり、ライバルとなり得るようなネット系企業に転職するケースが増えているんです。相次ぐ人材の流出もあって、面白い番組を作る、編成としてそういった番組を伸ばしていく――といった機能が低下してしまっているのではないか、という指摘もありますね。
そして、『カズレーザーと学ぶ。』には複数の芸能プロダクションの幹部や、多くのテレビマンからもを“面白い”と評価する声がありました。ですので、芸能界でも、このタイミングでの終了に驚きの声が上がっていましたね。
SNSなどを見ても、本当に多くの視聴者が終了を嘆いていますからね……今後は特番として放送され、いずれレギュラー番組に復活する可能性もゼロではないのではないでしょうか」(同)
視聴者から、そして研究者からも高く評価され、スポンサー受けも良く、視聴率も堅調で、番組のメインのカズレーザーがトップ女優と結婚したタイミングで打ち切りとなる『カズレーザーと学ぶ。』。終了する番組がここまで惜しまれるのは珍しい話で、数年後再び、お茶の間に向けて“真っ赤なMC”が学びのある話をしている展開もありそうだ――。