■「車贈呈してる場合じゃない」本業絶不調の日産の今後の動向
『24時間テレビ』は複数のパートに区切られているが、日産は番組全体をサポートしている大スポンサーだとされる。
「それだけに、毎回恒例のイベントである贈呈式の映像が中途半端な状態で終えるわけにいかず、再度、贈呈式の模様を流したということではないでしょうか。
そんななか懸念されているのは、日産が来年も『24時間テレビ』の大スポンサーでいてくれるのか、ということなんですよね。同社の経営状態はかなり厳しそうですからね……」(前出の制作会社関係者)
現在、日産はかつてない苦境に陥っており、7月30日には、今年4月からの6月までの最終的な損益が1157億円余りの赤字であると発表。経営の立て直しの一環として、メキシコの工場の1つで車の生産を終了することも明らかとなった。
またすでに、神奈川県にある「追浜工場」と子会社の日産車体の「湘南工場」の2か所で車両生産を終えること、海外ではアルゼンチンとインドの工場を削減することも発表されている。
8月の国内新車販売台数も、新型車投入が遅れていることもあって、軽自動車を除く自動車(登録車)の販売台数が5.1%減の1万4591台と、大きく落ち込んだ。
そんな厳しい状況だけに、
《日産は24時間テレビのスポンサー辞めて社員救えばいいのにな。慈善事業は金あるところがやるべきで、金無いのに社員切ってまでやる事ではない》
《日産が24時間テレビの一環で車寄付してたけどお前ら自分達の企業は大丈夫なのか?》
《日産24時間テレビに車贈呈してる場合じゃないやろ》
など、“『24時間テレビ』のスポンサーやっているどころではないのでは”といった声も少なくない。
「来年、仮に日産が『24時間テレビ』から撤退するとなれば、当然ながら日テレは新たなスポンサーを探す必要が出てきますよね。しかし、日産のような“大スポンサー”はなかなかないと見られています。おそらく、ドラマや特集パートごとに細かく募る必要が出てくるわけで……『24時間テレビ』にとって大打撃になるでしょう。
今年の『24時間テレビ』は、日産が現在の経営不振に陥る前にスポンサー契約を済ませていたと考えられますが、来年度の『24時間テレビ』の契約がどうなるかはまだわからない状況にあると見られます。もし日産が撤退すれば、これまで通りの規模の放送はできないともささやかれていて、日テレ上層部は、とにかく同社の動向を気にしていると言われていますね」(前同)
スポンサー料だけでなく、グローバル本社ギャラリーをイベント会場として提供するなど『24時間テレビ』に欠かせない会社である日産。本業の絶不調の中、果たして来年は――。