■アンパンマンとばいきんまんの誕生はどう描かれるのか

『あんぱん』では、8月22日放送回にて初代アンパンマンに該当するイラストが誕生したが、どの出版社からも相手にされず。嵩(北村)が漫画家としては売れていなかったこともあり、その後も日の目を見ないの状況にある。

「そんななか視聴者の間で盛り上がっているのは、9月1日放送回で顔見せし、5日放送回で登場すると予告されている“ヤムおんちゃん”こと屋村草吉(阿部サダヲ/55)の存在です。

 彼のビジュアルとあだ名は『アンパンマン』のジャムおじさんがモチーフですが、過去には“落ち込んでいる嵩にあんぱんを差し入れする”という、まさにアンパンマンそのものな行動をしたこともある。嵩とは20年以上会えていませんが、ここで再会することで、嵩はあらためてインスピレーションを得るなどして、もう1度『アンパンマン』の出版を目指すのでは――と期待する声もあるんですよね」(前出のテレビ誌編集者)

《最後、パンの屋台で絶対ヤムおんちゃん来たよね。このへんからいよいよアンパンマン?》
《後の着地はアンパンマンの誕生?アニメ化?気になる》
《とうとうヤムおじさん活躍か…(アンパンマン誕生の予感が)》

 などと、草吉に期待する声は多い。

「また、アンパンマンを語るうえで欠かせない存在である、“ばいきんまん”の誕生に期待する声も少なくありません。『あんぱん』では、ヤムおんちゃんに限らず、カレーパンマンが元ネタの辛島健太郎(高橋文哉/24)など、アンパンマンにちなんだキャラクターが多く登場していますが、そんななかで松嶋菜々子さん(51)演じる嵩の母・登美子が、劇中ではばいきんまんのルーツとなっていくのでは――と見る向きもありますね」(前同)

 登美子は良くも悪くも自分に正直な女性。嵩を幼少期に見捨てたり、戻ってきたかと思えば勝手に将来の進路を決めようとするなど、身勝手な描写が多い。

 しかし、登美子には彼女なりの人生哲学や優しさもあり、劇中の登場人物や視聴者からも、不思議と憎めない存在として強い存在感を放っている。服装も、ばいきんまんを連想させる紫色の着物を着ていた回が多いため、

《自由さ、彼女なりの愛、執着のようなもの、その関係性が、嵩を嵩たらしめるというかね。 彼女のモチーフは「ばいきんまん」だと思って見ている。 永遠に気になるあいつ》
《登美子さん、不思議とどうしても嫌いになれない。バイキンマンには嵩と登美子さん、2人分のキャラクターが入っているように見える》
《朝ドラあんぱん、松嶋菜々子さんはばいきんまんモチーフなのか 着物の色は紫、アンパンマンワールドを引っかき回すいたずらっ子》

 といった声が多く寄せられているのだ。

「そのほかにも、のぶの幼馴染・うさ子(志田彩良/26)や、女学校時代の黒井先生(瀧内公美/35)など再登場を期待されているキャラも多いですが、限られた尺で、今後、終盤に向けてどのような物語が描かれるのか――視聴者それぞれが期待するところがあるのではないでしょうか」(同)

 蘭子と八木の恋の行方、国民的ヒーロー・アンパンマンと宿命のライバル・ばいきんまんの誕生――必ず描かれるであろうこれらの事柄がどうなるのか、視聴者は気になるところだろう。