■中居氏のファンは“YouTuberで復帰”を望んでいるのか――
「お互いの主張が真っ向から衝突しているようなこの状況で、代理人を含めたA子さんサイドが中居氏の表舞台への復帰を許すとは考えづらいですよね。強引に復帰をしようものなら、また代理人弁護士を通じてのやり合いになってしまうのではないでしょうか。そして、いよいよ法廷でのバトルも避けられなくなりそうです」(前出のワイドショー関係者)
そんななかで、中居氏のYouTube復帰はファンのためと報じられているわけだが――ファンの胸中はかなり複雑なもののようだ。
《自分はYouTubeででも何か表現したい事があるなら中居さんを応援したいです》
《芸能界で育った中居氏のやり直しはYouTubeが妥当ですし、観たい方だけ観られる点がいいと思う》
など好意的な声も少なからずあるが、
《あの件があり直ぐに謝罪会見なりをしていたなら話は別ですが、まったくファンの皆様を欺き,世間を欺いた事を再認識して欲しい》
《中居くんはまた観たい気持ちはあるけど再起は難しいかなと。。イメージが払拭されてないとなかなか観る方も勘繰ってしまう。表舞台じゃなく何かしら社会で活躍してほしい》
といった、厳しい声も多い。
「日本芸能史上ナンバーワンとも称される国民的グループ・SMAPのリーダーであり、個人としても特に地上波番組のMC業で大活躍してきたトップタレントだった中居氏が、YouTubeという小さなメディアで活動する姿を、本音では望んでいないファンもいるようですね。
中居氏が早い引退を決断した背景には、騒動でこれ以上のファンを傷つけないため、という理由もあったと言われています。中居氏がファンファーストで動いている以上、ファンが望んでいないと感じたら、YouTubeでの復帰はないのでは――とも見られているんですよね」(前同)
中居氏の“YouTuber復帰”はあるのか――元テレビ朝日プロデューサーの鎮目博道氏はこう見る。
「まず、YouTubeで活動すること自体は、あり得ると思います。引退前、中居さんがテレビに出られなくなったのは、主に出演番組のスポンサー企業にクレームが入ってしまうから、というのもありましたよね。その点、YouTubeではそうした懸念もないし、被害者の女性さえ傷付けなければ、理屈としては問題ありません。ファンとしても、突然姿を消した中居さんの姿を見たい人は多いだろうし、再生数も伸びると考えられます」(鎮目氏、以下同)
スポンサー問題で言えば、元雨上がり決死隊の宮迫博之(55)など、不祥事を起こしてテレビが起用しづらくなった芸能人がYouTubeで再起する、というのはよくある話。
「ただ現実問題としては、中居さんがどのようなコンテンツを展開しようが、間違いなく被害女性やフジテレビへの影響があるでしょう。中居さんが諸問題に完全に触れずにYouTubeを行なう、というのは無理がありますよね。
これまでの代理人弁護士を通じての主張からも、中居さんと第三者委員会、被害女性との間で、主張にはかなりの溝がある。中居さんの行動が二次加害を誘発しかねないわけで、彼はそれを避けなければいけない立場にいますよね」
さらに、鎮目氏はチャンネル運営の観点から、こうも指摘する。
「本人だけでやるならともかく、対談ゲストとして招けるような相手がいるのかという問題もありますよね。ゲスト出演者が中居さんの動画に出演することで、巻き添えでバッシングを受けることは容易に想像できます。
また、ゲスト出演者だけでなく、裏方のスタッフも同じことが言えます。“中居氏のチャンネルに携わっている”というのは、他のエンタメ業界で仕事をする際にマイナスに働く恐れもある。よほどつながりが深い人でもなければ、匿名でこっそり手伝う形になるのではないでしょうか」
トラブルを受けて電撃的に芸能界を引退した中居氏だが、彼の姿を見たいファンが多いことは事実。今後、中居氏は、どんな立ち回りをみせるのか――。
鎮目博道
テレビプロデューサー。92年テレビ朝日入社。社会部記者、スーパーJチャンネル、報道ステーションなどのディレクターを経てプロデューサーに。ABEMAのサービス立ち上げに参画。「AbemaPrime」初代プロデューサー。2019年独立。テレビ・動画制作、メディア評論など多方面で活動。著書に『アクセス、登録が劇的に増える!「動画制作」プロの仕掛け52』(日本実業出版社)『腐ったテレビに誰がした? 「中の人」による検証と考察』(光文社)