今田美桜(28)が主人公、北村匠海(27)が準主人公を演じるNHK連続テレビ小説『あんぱん』が、9月26日に最終回を迎えるまであと10話。同作はクライマックスが近づくなか世帯視聴率17%超えを連発し大好評。出演俳優の演技も、シナリオの評判も良いが、それでも視聴者的には「しっくりきていないこと」もあって……。
【以下、『あんぱん』ネタバレを含みます】
『あんぱん』は、国民的キャラクター『アンパンマン』を生んだ漫画家・やなせたかしさんと妻の小松暢(こまつ・のぶ)さん夫妻をモチーフにした作品。今田が暢さんをモデルにしたヒロイン・朝田のぶを、北村がやなせさんをモデルにした柳井嵩を演じている。
物語は、9月12日放送回の時点で昭和48年(1973年)。同放送回で、ついに顔があんぱんのヒーローを描いた国民的漫画『あんぱんまん』が誕生。子ども向けの月刊絵本となり全国の幼稚園や図書館に置かれることになった。
「『あんぱん』は、辛い戦争の描写もしっかりと描き、そしてのぶや嵩が大きく成長するきっかけとなる大切な人との別れなど多くの名場面があり、とても評判の良い朝ドラと言えます。
視聴率も好調のそんな名作朝ドラですが、視聴者が“引っかかっている”ことも……。その中でまず大きいのはやはり、主題歌なんですよね」(テレビ誌編集者)
『あんぱん』の主題歌でオープニングを飾っているRADWIMPSの『賜物(たまもの)』は、従来の朝ドラの主題歌とは一線を画した、良くも悪くもRADWIMPSらしい、スピード感あふれる独特のメロディラインの楽曲。
映像も、主人公の “朝田のぶ”ではなく“現代人の代表”の衣装の主演の今田が、近未来のような空間を“光る線”に導かれながら走る、まるで今田が主演のMVのような内容となっている。
4月21日配信の『billboard JAPAN』でのインタビューでは、RADWOMPSの野田洋次郎(40)が『賜物』について解説していた。
同曲は2024年5月から半年以上かけて作曲されたこと、当初はRADWOMPSらしさがありつつも、大サビは《朝ドラっぽい大団円感》のあるバージョンで完成するはずだったが、《そこから何十パターンと考えて、ちょっと80年代風なストリングスが乗っかるファンク的なノリが出てきて、「これならいける!」と思った》ことなどを、熱く語っている。《おじいちゃん、おばあちゃんを、NHKのラジオ体操とは違う形で心を踊らせたい》とも。
そんな『賜物』には《話が進むごとに歌詞がリンクしていく》などと評価する声もあるが、
《主題歌が気に入らない朝ドラ初めてなんだよな…》
《主題歌の歌詞は良いけどメロディの「アンパンマンはこれじゃねえだろ」感なんだろうか》
《正直、慣れないじゃなく、合わない。ドラマ自体は凄くいいだけに、勿体無いなと思う》
といった、厳しい意見もいまだに多い。
「3月31日から始まった『あんぱん』はもうすぐ最終回を迎えますが、少なくない視聴者にとって、主題歌への違和感は解消されないままということになりそうですよね。
さらに、ここにきて視聴者がしっくりきていないこととしては、“俳優の見た目と役の年齢が合わない問題”があるようです。夫婦の生涯を描くドラマである都合上、仕方のない話ではあるんですが……。
特に、嵩役の北村さんと、そしてのぶ役の今田さん、次女・蘭子役の河合優実さん(24)、末っ子・メイコ役の原菜乃華さん(22)の朝田家三姉妹は、流石に無理がある感じになってしまっていて……。髪型の変化、肌の老けメイクなどはヘアメイクさんの苦労が感じるのですが」(前同)