■「伝統の水曜ドラマ枠」“廃止”→“復活”で視聴者は“不在”に
『ちはやふる-めぐり-』最終回の世帯視聴率は3.9%、個人視聴率は2.2%、テレビ各局が重視する13~49歳のコア視聴率も1.6%だったという。
「大ヒット映画の続編とは思えないほどの低視聴率でしたね……。同時間帯には若年層に絶大な人気を誇る『水曜日のダウンタウン』(TBS系)があるというのも大きかったのでしょうが、あまりにも厳しい結果ですよね。
当然のことではあるのですが、劇場版と比べるとスケール感はかなり落ちましたよね。また、原菜乃華さん(21)演じるライバル・月浦凪に、前作主人公・ちはや(広瀬)を想起させるような演出が多かったこともあり、視聴者もなかなか入り込むのが難しかったのではないでしょうか」(前出の制作会社関係者)
苦戦を強いられる日本テレビの水曜ドラマだが、かつては最高世帯視聴率40.0%を記録した松嶋菜々子(51)主演の『家政婦のミタ』(2011年)、杏(39)主演の『花咲舞が黙ってない』(2014年)、篠原涼子(52)主演の『ハケンの品格』(2007年/2020年)、戸田恵梨香(37)と永野芽郁(25)ダブル主演の『ハコヅメ〜たたかう!交番女子〜』(2021年)など、高視聴率&話題性も抜群の人気作を多数世に送り出してきた。
「“ドラマは強くない”と言われる日テレですが、数年前まで水曜ドラマは存在感を発揮してきたんです。しかし、フジテレビが水曜ドラマ枠を復活させるとなって日テレドラマは同枠から撤退。でも、土曜日にした編成がダメで、またすぐに“戻す”となってそれまで以上に酷い事態を招いてしまっていると。
24年まで日テレの水曜ドラマを楽しみにして見ていた視聴者も、枠を一度廃止したことで視聴習慣がなくなり、ドラマ枠を復活させても戻ってきてくれないんでしょうね……。枠を廃止したり、すぐに復活させたり、明らかに編成が右往左往していますよね。これには多くのドラマ関係者からも疑問の声が上がっていましたし、現在のような話題作でも視聴率が全く振るわない事態を招くことになった、と言われていますね」(前同)
局上層部の判断に振り回された形の日テレ「水曜ドラマ」枠。10月期以降も放送が続くが、同枠を復活させるようなヒット作は今後、生まれるだろうか――。