■自腹を切って現地観戦をしたことも

 陸上ファンからも認められている織田――ワイドショー関係者は言う。

「織田さんは2022年に『世界陸上』のキャスターを卒業してからも、自腹で23年8月のハンガリー・ブタペスト大会を現地観戦したと報じられるなど、本当に陸上愛にあふれていることで有名です。観戦を最優先したため、同年10月期の連ドラのオファーを断ったという話もありましたね。

『世界陸上』のキャスターを卒業した理由も、本人の意向というよりも、TBSが“ギャラや旅費などの経費がかかりすぎる”と判断したからだと言われていますね」

 織田は、今回の『世界陸上』ではTBSのキャスターではなく、組織委員会からのオファーによるアンバサダーとして参加している。以前よりもギャラは下がったものの、織田は再び『世界陸上』に携われることに喜び、オファーを即、快諾したとも報じられている。

「今年の『世界陸上』でもそうですが、真っ黒に日焼けしながら、常に全力で、圧倒的な熱量で選手たちを応援していますよね。たとえば、400メートル走と同日に行なわれた男子110メートル障害では、村竹ラシッド選手(23)が5位に終わり、インタビューの際に号泣していたんですが、織田さんが“宝ですよ”“大好きだぜ!”などとアツいエールを送った姿も話題になりました。

 知識も専門家顔負けで、解説者が驚くほど。中島選手は今回、大きく記録を伸ばしていましたから、彼の成長ぶりもすべて頭に入っていたでしょう。その上で、準決勝の相手が強豪だと知っていたからこそ、“奇跡”という言葉が出たのかもしれません」(前同)

 中島選手の記録は、7月5日に行なわれた日本選手権では45秒88だったが、9月14日に行なわれた『世界陸上』予選では44秒44をマーク。佐藤拳太郎選手(30)が23年の『世界陸上』で出した44秒77秒を更新し、2年ぶりに日本記録を塗り替えた。

 その上で準決勝には、22年の『世界陸上』の男子400メートルで2位を記録し、五輪・世界陸上の金・銀・銅メダルをすべてコンプリートしたキラニ・ジェームス選手(33)など、世界的な実力者も多くいただけに、

《中島選手が決勝行けたのは本当に奇跡に近いんですよね。予選で出した自己ベストでも、到底太刀打ちできるような相手ではない選手が大勢いる中で2着に入るのは、本当に奇跡としか言いようがないです》
《織田さんの中島選手への言葉は、侮辱でも何でもなくて、この種目で日本人選手が決勝進出するのがどれだけ大変かわかってるからこそ出た言葉だよ。サッカーW杯でドイツスペイン相手に勝てるわけないと私も思ってたもん。それと一緒。あくまで陸上ファン的にありえないくらい奇跡的だと言いたかっただけ》

 といった、織田の”奇跡”という表現に理解を示す声も多い。

 仕事を犠牲にするほど世界陸上への愛に溢れ、日本人選手だけでなく世界中の選手をリスペクトし、徹底的に情報収集をしている織田。陸上ファンはそのことを理解している。

 今回、あまりの興奮のため物議を呼ぶ言葉が飛び出してしまったのかもしれないが、真っ黒に日焼けした57歳俳優の熱すぎる想いはファンに届いているようだ――。