俳優の能年玲奈(32)が事務所独立を機に芸名を“のん”に改名してから、今年で9年目。4月期には阿部寛(61)主演のTBS日曜劇場『キャスター』で独立後初の民放ドラマ出演を果たし話題となったが、来年1月期には、日本テレビの連続ドラマにも出演するようだ――。

「のんさんが、来年1月期に日本テレビ系『プラチナイト』枠(水曜深夜0時24分~)のドラマにヒロイン役でレギュラー出演すると、9月11日発売の『週刊文春』(文藝春秋)に報じられました。

 極楽とんぼ加藤浩次さん(56)が監督を務め、主演はtimelesz菊池風磨さん(30)だとも。報道通りになれば、のんさんにとって独立後、初となる連ドラレギュラー作品となりますね。同ドラマの枠は深夜帯ながら、他にも多くの実力派有名俳優が出ると言われていますね。監督を務める加藤さんの人脈力もありそうです」(制作会社関係者)

 のんは、日曜劇場『キャスター』の第3話(4月27日放送)で描かれた“新種の万能細胞発見を巡る不正疑惑”のキーパーソンである大学の研究員・篠宮楓役で出演。これが2014年4月放送の特番『世にも奇妙な物語‘14春の特別編』(フジテレビ系)以来、11年ぶりの民放ドラマ出演だと話題になった。

「のんさんは、事務所独立の際のトラブルにより、地上波に出演するのが難しくなった女優として有名でしたよね。それだけに、民放トップクラスのドラマ枠『日曜劇場』への出演は、多くのファンを驚かせました」(前同)

 のんは2013年前期のNHK連続テレビ小説あまちゃん』でヒロインを務めて大ブレイクしたものの、15年4月に当時所属していた芸能プロダクションからの独立を巡ってのトラブルに発展。翌16年6月に事務所との契約が切れ、独立。現在の芸名“のん”になった。

「独立したのんさんですが、その後、“事務所と揉めたタレント”という扱いにもなってしまい、テレビ局側の忖度などもあって地上波の民放局の番組では見なくなってしまいました。そんな彼女と手を組んだのが、後にSTARTO ENTERTAINMENTの代表取締役にも就任する(6月27日退任)、“芸能界の改革者”ともいわれる福田淳氏でしたね」(同)

 のんは個人事務所で活動し、福田氏の株式会社スピーディとエージェント契約を結んでいる。

「福田氏がSTARTO社の社長だった縁もあるのか、のんさんは『キャスター』ではなにわ男子道枝駿佑さん(23)、のんさんが主演の配信ドラマ『幸せカナコの殺し屋生活』(DMM TV/2月末配信)ではKis-My-Ft2藤ヶ谷太輔さん(38)、そして今回の報道の日テレドラマでは菊池さん――図らずも、STARTO社の人気タレントの共演が続いている印象も受けますよね。

 ひとつハッキリしているのは、のんさんは、業界でも影響力のあるSTARTO社のタレントと、全く問題なくドラマで共演できている、ということですよね」(同)

 のんは独立後、主演映画『さかなのこ』(2022年)での演技が評価されて日本アカデミー賞優秀主演女優賞を獲得するなど活動は順調だったが、民放ドラマには出られないままだった。それが『キャスター』に出演しただけでなく、次の1月期には日テレドラマへの内定報道。風向きが変わりつつあるのは明らかだ。

 のんが独立後の逆風に打ち勝ち、地上波ドラマに復帰できた理由――『AERA DIGITAL』などでも執筆する芸能ジャーナリストの平田昇二氏は「前提として、時代の変化の影響が大きい」と言い、こう分析する。

「まず、前事務所とのトラブルを巡っては、前事務所サイドがのんさんに露骨な圧力をかけることはなかったでしょうが、業界内で“忖度”は働いていたと見られます。のんさんの件に限らず、そうした忖度を巡るトラブルは昔からありましたが、転機となったのは、旧ジャニーズ事務所に公正取引委員会の注意が入ったことではないでしょうか」