阪神タイガースのレジェンド、“ナニワの春団治”こと川藤幸三が猛虎愛を語り尽くす熱血コラム。OB目線の激励から時には喝も……熱き魂が炸裂する!
新庄剛志率いる日本ハムが頑張っとるな。ワシにとっては阪神タイガースのかわいい後輩やから、嬉しい限りや。まさか、あいつが、ここまで結果を出すとは思わんかった。
その意味では、ワシはアイツに謝らんといかん。
新庄が監督に就任したばかりの頃、ワシはせいぜい2年で、お役御免になるものと思ってたからな。
アイツが監督になる前、日本ハムは中田翔の暴行事件なんかがあってイメージは良くなかった。それを払拭するには、新庄のような明るいキャラクターを起用する球団サイドの意図は、分かり過ぎるほど分かる。
要するに、新庄は観客を呼ぶためのイロモノだとワシは思ってたわけや。
しかも、4年前の日本ハムは選手層も薄かった。中田翔を無償で巨人にトレードしたうえ、FA資格を持つ西川遥輝、太田泰示、秋吉亮がノンテンダーとして自由契約になった。ノンテンダーと英語で言うから聞こえはええけど、つまりは高給取りをクビにしただけのことやからな。
残るのは実績のない若手だけや。この戦力で優勝を争うなんてことは、まず無理やと、ワシでなくても考える。せいぜい新庄らしい言動でマスコミの話題になってくれと思ったし、それでもって、観客が戻ってくれば御の字や。