■秋のGⅠシリーズ開幕戦は素質馬と
それでは騎乗馬です。スタートは、9月23日、浦和競馬場で行われる交流重賞JpnⅢオーバルスプリント。パートナーは、ここまで10戦5勝のガビーズシスター。休み明け初戦で、どんな脚を見せてくれるのか、楽しみなレースです。
週末9月27日は、阪神のシリウスSに、ルクスフロンティアと参戦。28日は、中山でジューンブレアとともに、秋のGⅠシリーズ初戦となるスプリンターズSに挑む予定です。
最後に内から来た馬にハナ差で敗れた、2走前の函館SS。3コーナーでごちゃつき、折り合いを欠いたのが響いた前走のCBC賞。
あと一歩が届かないレースが続いていますが、枠順、天候、馬場状態に恵まれれば、GⅠの舞台でも十二分に戦える能力を秘めている馬です。
いよいよ始まる秋のGⅠ戦線。2025年の競馬が面白くなるのは、ここからです。
(2025年9月19日寄稿)
武豊(たけ・ゆたか)
1969年3月15日、京都府京都市生まれ。1987年3月1日にJRA騎手デビュー。翌1988年、スーパークリークで菊花賞を制しGⅠ初勝利。以後、オグリキャップ・サイレンススズカ・スペシャルウィーク・ディープインパクト・キズナ・キタサンブラック・ドウデュースなど歴代名馬の手綱を取り、国内外GⅠ通算100勝超を達成した“レジェンドジョッキー”である。2018年9月には史上初のJRA通算4000勝、2024年度JRA賞特別賞と黄綬褒章を受章、2025年8月5日には前人未到の4600勝を達成した。現在もトップクラスで騎乗を続ける “競馬界の第一人者”兼“最多記録更新請負人”。