芸能界を知り尽くす山田邦子が、昭和・平成・令和のあの人との思い出”を語るコラム。ゆかりのある芸能人との裏話や舞台裏を通じて、芸能界の今昔を浮き彫りにする。
1980年代初頭、『THE MANZAI』(フジテレビ系)をきっかけに漫才ブームが起きました。ツービート、紳助・竜介、B&B、ザ・ぼんち、のりお・よしお、オール阪神・巨人、太平サブロー・シローといった漫才師の人気が爆発します。彼らが舞台に出ると、「キャー!」と女性の黄色い声が上がるような時代でした。
特に、ザ・ぼんちはすごかった! 『恋のぼんちシート』という曲が80万枚以上売れて、日本武道館でコンサートを開催するという、アイドルのような人気でした。『アフタヌーンショー』(テレビ朝日系)で、司会の川崎敬三さんにリポーターの山本耕一さんが「そーなんですよ。川崎さん」と語りかけるフレーズを、ザ・ぼんちがマネしていたんです。そのネタをベースにした曲が『恋のぼんちシート』でした。
ザ・ぼんちの2人は、紺のブレザーとコットンパンツという爽やかなアイビールックで、よく見ると顔もカッコよかったのよ。
当時の大阪は、まだ東京の芸人に対して反発があったけど、私が大阪で仕事のとき、ぼんちのまさとさんや紳ちゃん(紳助)、のりおさん、チャンバラトリオさんなどが話しかけてくれたり、ご飯行ったりしてくれました。