■『世界陸上』織田裕二の“躍動”でTBSは視聴率3冠に
『世界陸上』の本編は進行役の江藤愛アナ(39)に加え、主に織田、今田、Kの3人が担当していたが、大会終了直後にお笑いコンビ・バナナマンが登場。9日間にわたる激闘を伝える生放送番組『スターアスリート感謝祭』(TBS系)のMCとして登場し、織田ら3人や出場したアスリートたちと名場面を振り返ったが、
《TBSは世界陸上をわかってないなぁ バナナマンとかいらんのよ 織田裕二とアスリートのかけあいだけでいいのよ なんでこういう演出するかなぁ》
《最後の振り返りバナナマンさんが良い悪いとかじゃなくて、純粋にあの世界陸上のメンバーでして欲しかったかな!バナナマンさんもあの雰囲気の急なMCは難しいと思うし》
など、TBSの演出に憤る意見が寄せられることとなった。
「バナナマンが悪いわけでは決してありませんが、彼らが突如として『世界陸上』に登場したことに冷めたという視聴者も少なくありませんでした。多くの視聴者は、もはや信頼関係すらあると言えそうな織田さんと選手たちだけの番組が見たい、という気持ちだったのではないでしょうか。
そんな織田さんの情熱あふれるハッスルぶり、TBSの演出が物議を醸すなど大きな話題になった『世界陸上』ですが、織田さんは今回の大会で引退を宣言。《織田さんがいないと世界陸上を楽しめない》という声がいまだ鳴り止みませんが、引退宣言によって“後任候補”の名前も取りざたされていますよね。
俳優で箱根駅伝経験者の和田正人さん(46)が自身のXで俳優・山田裕貴さん(35)の名を挙げ、それにタレントの武井壮さん(52)が反応してハンマー投五輪金メダリストの室伏広治さん(50)を“推薦”し、一部報道では俳優の鈴木亮平さん(42)の名が報じられるなど過熱している感じです。
ただ、いずれの方でも織田さんの後任は難しいのでは……と思わせる数字を今回の『世界陸上』は残したんです。“織田さんの存在が『世界陸上』には不可欠”ということが視聴率でも証明された感じです」(制作会社関係者)
大会期間中、毎日約4時間にわたってTBSで中継された『世界陸上』だったが、月曜から金曜のほとんどの放送日で世帯視聴率は15%を超え、土日に至っては19%と、20%に迫る世帯視聴率を記録したという。
「テレビ離れが進む昨今にあって世帯20%なんて数字が取れる番組はほぼありません。そして、現在テレビ各局では個人視聴率、コア視聴率(13~49歳の個人視聴率)が重視されますが、個人視聴率も10%を超える日が多数。土日は個人13%弱でしたからね。コア視聴率も20日と最終日の21日は8%に迫る高視聴率を記録。コア視聴率は3%取れば及第点と言われるなか、8%というのはとんでもない数字です。
スポーツ中継を見るのはシニア層が中心で若年層はあまり見ない、とも言われてきましたが、今回の『世界陸上』は世代を問わず見られていたと。夜は老若男女がTBSにチャンネルを合わせていたと言っても過言ではないほどの高視聴率だったんです」(前同)
「男子棒高跳」のスウェーデン代表であるアルマント・デュプランティス選手(25)、「男子短距離」のアメリカ代表であるノア・ライルズ選手(28)らの大活躍、16日の「男子400メートル」準決勝では中島佑気ジョセフ選手(23)が日本勢34年ぶりの決勝進出を果たすなど、見どころも多々あった。
「世界最高峰のアスリートたちの戦いは大いに盛り上がりましたが、テレビ関係者の間では“やっぱり織田裕二さんの存在が大きい”という話がされています。
長年にわたって『世界陸上』に携わって培ってきた競技や選手に関する豊富な知識。そこにあふれ出る情熱が乗ったアツい解説やコメント。そして織田さんの悲喜こもごもなリアクションを見たくて、TBSにチャンネルを合わせていた人がたくさんいたはずですからね。
織田さんの最後のメッセージでは“もう何人だから応援するのって、もうどうでもいいな”という言葉がありましたが、織田さんは日本人に限らず、陸上界にはこんなすごい選手がいるんだ、ということを熱を持って伝えてくれましたよね。そんなアツい解説を聞いて、日本人選手が出場していない競技でも興味を持って見ることができた視聴者は少なくなかったでしょう。
結果、大会期間中は世帯・個人・コア視聴率の3部門でTBSが断トツ1位の3冠となりました。“織田裕二効果”と言ってもいいぐらいですし、多数の視聴者が織田さんを求めていたのは間違いない。だからこそ『Nキャス』でのいじりのようなやりとりや、突然のバナナマンの登場に違和感をおぼえる人がいたのでしょう。
織田さんがいなかったらこんな高視聴率は取れなかったでしょう。次の北京大会に織田さんが不在だったら、数字は著しく下がってしまうでしょうね。織田さんは『世界陸上』からの引退を宣言しましたが、“引退するのは不可能”と思える数字で、TBSは今後、織田さんに続けてもらうように交渉をしていくのではないでしょうか」(同)
「テレビの前でビール片手に楽しみます」と『世界陸上』からの引退を宣言した織田だが、まだまだ熱くハッスルする彼の姿を見たいという声は多い――。