今田美桜(28)が主人公を演じるNHK連続テレビ小説あんぱん』は9月26日、ついに最終回を迎える。

『あんぱん』では、主人公の妹役の河合優実(24)を筆頭に、多くの俳優が素晴らしい演技を見せ、“株を上げた”と言われている――。

【以下、『あんぱん』ネタバレを含みます】

『あんぱん』は国民的キャラクター「アンパンマン」の産みの親である漫画家・やなせたかしさんと小松暢(こまつ・のぶ)さん夫妻がモチーフ。今田が暢さんをモデルにしたヒロイン・朝田のぶを、北村匠海(27)がやなせさんをモデルにした柳井嵩を演じている。

「『あんぱん』では、嵩の両親役が二宮和也さん(42)と松嶋菜々子さん(51)、中盤からの重要人物・八木信之介を演じたのが妻夫木聡さん(44)と、映画、連続ドラマ主演級の一流俳優が多数起用されてきました。

 のぶの妹で末っ子・メイコ役の原菜乃華さん(22)のキュートさ、嵩の親友・辛島健太郎役の高橋文哉さん(24)のお茶目さなど、若手キャストも素晴らしかったですね。そんな中にあって特に河合さんは、“主演食い”とも言われた凄い演技を見せてくれて、あらためてですが株が上がりましたよね」(テレビ誌編集者)

 河合は、のぶの妹・蘭子役で出演。『あんぱん』出演は大ヒット作『不適切にもほどがある!』(TBS系/2024年1月期)よりも前に決まっていたが、『ふてほど』効果で認知度が急上昇したことで、序盤から河合に注目する視聴者は多かった。

「河合さんは、物語前半では、家族同然の付き合いだった青年・原豪(細田佳央太/23)との悲恋、後半では八木(妻夫木)との恋愛が描かれ、どちらも大きな話題となりました。髪をかき上げる仕草や艶めかしい表情など、細かい所作の色っぽさも評判でしたね」(前同)

 蘭子は豪に恋していて、豪の出征前夜には結婚の約束もしたが、豪は2年後に戦死。周囲の人々は葬式で豪を“英霊になられた”などと讃えたが、蘭子は結婚の約束をしておいて戦死することのどこが立派なんだと叫び、

「戦死したら、みんなで立派やと言いましょうって? そんなの嘘っぱちや! みんな嘘っぱちや!」

 と感情を爆発させる――というシーンが、《河合優実劇場だった》と話題になった。

 そして戦後、蘭子は自分に近い価値観を持ち、同じように戦争で愛する人を失った八木と出会い、惹かれていく。雨の日、傘を渡そうとして手が触れ合うシーンなど、多くの場面が《朝ドラじゃなくて昼ドラを見ている気分》とやはり話題になった。

 朝ドラ終了直後の“朝ドラ受け”が定番となっている生活情報番組『あさイチ』では、特にMCの博多華丸・大吉の華丸(55)が蘭子にメロメロ。9月25日放送回で“蘭子が海外に発つ前に八木がプロポーズするも、笑みを浮かべながら去る”という場面が描かれた直後の朝ドラ受けでは、「そこが蘭子なんだよ。顔(の表情)が返事なんだよ」と、熱弁していた。

「華丸さんは完全に河合さん演じる蘭子に入れあげており、まともな“朝ドラ受け”にならなくて大吉さんからツッコまれることも多かったですね。『ふてほど』でのブレイクですでに売れっ子になっていた河合さんでしたが、『あんぱん』で活躍したことで、もはや知らない人がいないほどの存在になったと言えるのではないでしょうか。

 河合さん以外にも『あんぱん』出演で一気に株を上げた俳優は多い。代表例は嵩の弟・千尋役の中沢元紀さん(25)ではないでしょうか」(同)