■羽鳥慎一が“強い”理由――ギャラ、ライバル不在、人間性……
羽鳥は『ぐるぐるナインティナイン』(日本テレビ系)の人気企画「グルメチキンレース・ゴチになります!」の進行を長年にわたって担当。『日テレ系音楽の祭典 ベストアーティスト』、『THE MUSIC DAY』(すべて日本テレビ系)や『鳥人間コンテスト選手権大会』(読売テレビ・日本テレビ系)など、特番の司会進行も任されている。
「夏の日本テレビの大型特番『24時間テレビ』でも2011年から司会を務めていますからね。爽やかなビジュアルと高いアナウンス技術を誇る羽鳥さんに仕事をお願いすれば、“失敗”はないですよね。
加えて、羽鳥さんには“ギャラがそこまで高くない”という強みがあると言われています。まず、羽鳥さんに限らずフリー転向後に“古巣”で続いていく番組には格安で出演することになるんですが、羽鳥さんの場合は『ぐるナイ』などがそうですよね。
ただ、羽鳥さんはそうした番組以外でも“そう高くない”と言われているんです。一説には、同じ事務所で業界の先輩の宮根誠司さん(62)の半分ほど……ともささやかれていますからね」(前出の制作会社関係者)
もはや重鎮アナとも言えそうな羽鳥だが、高額でないというギャラもさまざまな番組に起用されやすい要因の1つのようだ。
「かつて、売れっ子のフリーアナウンサーといえば、1番組200~300万円ももらっていました。3月に逝去されたみのもんたさんなんて、稼働が多い大型特番では1000万円に近いギャラが支払われたといいます。
ですが、現在はテレビ離れが進み、“テレビ不況”はどんどん進むばかり。各局はタレントやフリーアナになかなか高いギャラを払えない状況にあります。そうした中でも“羽鳥さんにはまだ仕事をお願いできる”ということなんでしょうね。これもフリーアナの生き残り戦術のひとつなのかもしれませんね。
そして、ライバルがほぼいないというのも強みですよね。日テレ同期入社の藤井貴彦さん(53)も24年にフリーに転向しましたが、報道が中心で羽鳥さんとは棲み分けができている感じ。後輩の桝太一さん(44)も日テレを退社し、今も『真相報道 バンキシャ!』(日本テレビ系)には出演していますが、メインは研究者ですからね。
TBSの安住紳一郎アナ(52)は大人気ですが局員ですし、あえて言うと『ゴゴスマ-GO GO!Smile!-』(CBCテレビ・TBS系)やバラエティを中心に活躍する石井亮次さん(48)あたりがライバルになるのかもしれませんが、石井さんの拠点は名古屋だし、完全にぶつかることはなさそうです。
そんな羽鳥さんは、人柄も高く評価されています。基本的に良い人でわがままを言うようなこともなく、周囲やスタッフは一緒に仕事がやりやすいといいます。業界では“あのMCの番組には出たくない”といったことがままありますが、羽鳥さんを嫌いだという人は聞いたことがありませんし、“共演NG”もないといいますね。
そして、羽鳥さんは仕事が本当に好きですよね。今年も『24時間テレビ』の翌日の『モーニングショー』にも普通に生出演するなどタフ。まさに、アナウンサーの仕事は羽鳥さんの天職なのではないでしょうか」(前同)
業界でも大人気の羽鳥がけん引する『モーニングショー』の一強時代は、まだまだ続いていきそうだ。