元タレントの中居正広氏(53)の女性トラブルに端を発した一連の問題で2025年上半期、揺れに揺れたフジテレビ。

 中居氏と元フジテレビ女性アナウンサー間に起きたトラブルへの、フジテレビ上層部の対応を問題視した多数のスポンサー企業が同局から撤退。5月16日、フジ・メディア・ホールディングスが発表したフジテレビの25年3月期決算の純損益は328億円の赤字に転落することになった。

 8月28日、フジテレビは、港浩一元社長(73)と大多亮元専務(66)を相手に50億円の損害賠償を求めて東京地裁に提訴。トラブル発生時、両氏が適切な対応を取らなかった結果、同局が約453億円の被害を被ったとして、その一部の支払いを求めた。

「6月25日の株主総会を経てサントリーホールディングス、大和ハウス工業、ロッテなどの大手企業がCM出稿を再開。9月には明治安田生命保険がCMを再開。第一生命保険も出稿を決定し、日本生命も近くCMを再開することが明らかになりました。

 徐々にCMが戻りつつあり、“危機を乗り越えた”とも思われますが……まだまだ楽観視は全くできないでしょう。港氏、大多氏との裁判もありますし、中居氏を訴えるのかどうかにも注目が集まっているほか、歌手・俳優の福山雅治さん(56)が“不適切な会合”に参加していたことも報じられ、いまだ同問題はデリケートな状態にあるといいます」(広告代理店関係者)

 そんななか、9月22日深夜にドキュメンタリー『当事者たち。~フジテレビ入社4年目の記録~』(フジテレビ系)が放送され、テレビ界では話題になっているという。

 フジテレビの惨状をただ見ているしかなく、「会社を辞めたい」とすら考えたという当時入社4年目だった女性ディレクターが局内にカメラを向け、その内側を取材をすることに。

「同ドキュメンタリーでは、10時間半に及んだ1月27日のフジテレビ上層部の会見の裏側も記録していて、会見の準備に追われる広報チームの姿、スポンサーの対応に頭を抱える広告部の社員たち、転職活動を始める若手社員、入社を迷った新入社員などの“当事者たち”に迫っていました。

 同番組のディレクターはフジテレビを好きになれず、さらに一連の問題が起きて“もう辞めたい”という思いを抱えながらドキュメンタリーを制作したといいます」(制作会社関係者)