9月26日に本編が最終回を迎えた、今田美桜(28)主演のNHK連続テレビ小説あんぱん』。同作では9月29日以降に「特別編」と題したスピンオフドラマが放送され、注目を集めている――。

【以下、『あんぱん』ネタバレを含みます】

『あんぱん』は国民的キャラクター「アンパンマン」の生みの親である漫画家・やなせたかしさんと小松暢(こまつ・のぶ)さん夫妻がモチーフ。今田が暢さんをモデルにしたヒロイン・朝田のぶを、北村匠海(27)がやなせさんをモデルにした柳井嵩を演じた。

 特別編は、9月29日から10月2日までの4夜連続で放送。第1回では、辛島健太郎(高橋文哉/24)が、のぶの妹・メイコ(原菜乃華/22)にプロポーズした日の裏側、第2回では、メイコが本編終盤でミュージカル『怪傑アンパンマン』の舞台に出演した日の舞台裏が描かれた。

 第3回では、作曲家・いせたくや(Mrs.GREENAPPLE大森元貴/29)のスランプを描く「男たちの行進曲」を放送。第4回では、後にやなせスタジオ代表取締役を務める越尾正子さんがモデルと見られる女性・中尾星子(古川琴音/28)が、医師から病の宣告を受けたのぶから嵩の今後を託される「受け継ぐもの」というエピソードが放送予定である。

「第1回の主役は健太郎(高橋)で、彼が喫茶店でメイコ(原)にプロポーズするまでの話でしたが、視聴者の間では、健太郎とメイコ以上に河合優実さん(24)演じるのぶの妹で次女の蘭子に注目する向きがありました。それは、今回の『特別編』で、本編では描かれなかった“蘭子の結婚”がしっかり描かれるかも――という期待からでしょうね」(テレビ誌編集者)

 蘭子は、『あんぱん』での物語前半では、家族同然の付き合いだったが戦死してしまった青年・原豪(細田佳央太/23)との悲恋、後半ではキューリオ(モデルは『サンリオ』)社長・八木信之介(妻夫木聡/44)との恋愛が描かれ、どちらも大きな話題を集めた。

 物語後半、蘭子は自分に近い価値観を持ち、同じように戦争で愛する人を失った八木と出会い、惹かれていく。雨の日、傘を渡そうとして手が触れ合うシーンなど、2人の多くの場面が《朝ドラじゃなくて昼ドラを見ている気分》と話題になった。

 そして最終回直前の9月25日放送回、八木は難民キャンプ取材のために海外へ行くことが決まっている蘭子に、指輪をプレゼント。微笑みながら無言で去ろうとする蘭子だったが、八木が「帰ってきたら……考えてくれ」と伝えると、蘭子は力強く「はい」と返す。そして、スーツケースを引きながら、蘭子は八木のもとを去る――というシーンが描かれたが、最終回では2人が登場することもなく、その後の2人がどうなったのかも描かれなかったため“モヤモヤ”を感じている人は多い。