■製作費25億円映画『宝島』で輝きを放った新人俳優・栄莉弥

 映画『宝島』で輝きを放った新人俳優・栄莉弥――彼はカナダ人の父と日本人の母を持つ、ファッションモデルでもある。2021年(当時15歳)に『メンズノンノモデルオーディション』モデルオーディションで史上最年少グランプリを受賞し、同年に人気恋愛リアリティーショー『恋する 週末ホームステイ』(ABEMA)にも出演するなど、若い世代を中心に人気に集めている。

 俳優業では、今年7月期の磯村勇斗(33)主演の学園ドラマ『僕達はまだその星の校則を知らない』(フジテレビ系)でドラマデビュー。主役回もある生徒・有島ルカを演じた。そして、それよりも先に撮影された映画『宝島』が、彼にとって本格的な俳優デビュー作だ。

 そんな栄莉弥が『宝島』で演じたのは、現地の女性とアメリカ軍人との間に生まれたとされる孤児・ウタ。グスクら3人と交流することになる、物語のカギを握る謎に包まれたキャラクターである。

「栄莉弥さん演じたウタは、ストーリー上とても重要なポジションにいて、妻夫木さんたちとの絡みも多かったですね。栄莉弥さんはウタの、グスク(妻夫木)たちに反発する血の気の多さ、その根底にある寂しさなどを絶妙に演じていて……劇中には彼の独壇場のようなシーンもあり、そこでは多くの観客が涙することになると思われます。

 ビジュアルも、沖縄らしいラフな服装、柄シャツにスーツを羽織った姿が、身長182.5センチの高身長と、色気のあるルックスが非常にカッコいい。場面によっては、眼力の強さも感じさせてくれました。おそらく、多くの観客は“あの俳優は誰!?”と、驚いたのではないでしょうか」(前出の映画ライター)

『宝島』を観た人たちからは、

《青年期ウタ役の栄莉弥氏が素晴らしい! 江口洋介とか松村北斗みたいな美形だなと思ったら弱さも抱えてるけど頑張って強く見せてるみたいな姿が良い》
《栄莉弥くんはほぼ初めての演技だと··?それも驚くしなんかわかる!作り込みずきないフレッシュな存在感があの中では逆に際立ってた》
《宝島の栄莉弥くん、最初に登場した瞬間に「なんていい佇まいの男の子なんだ···」とそれからずっと見惚れる。まさに島の男の子なナチュラルな雰囲気、それだけでも充分満足してたら芝居もいい··!》
《キャストが良かった。オン役の永山瑛太のカリスマ感、レイ役窪田正孝の怒りの体現(長髪似合うねぇ)。ウタ役の栄莉弥は、ティモシー・シャラメっぽいなと(本筋に関係ないです)》

 といった、ビジュアル含め絶賛する声が多く寄せられている。

 ちなみに、ウタの少年時代を演じたのは栄莉弥の実弟・光路。9月19日に行なわれた初日舞台挨拶では、『宝島』の大友啓史監督は、「(ウタ役は)この映画の1番難しいキャスティング」「日本全国ぐるぐる回んなきゃいけない」と悩んでいたところに栄莉弥と出会い、「(ウタが)いた!」と確信。その流れで弟の話を聞いたことで彼も採用した、と起用の経緯を語っている。

「今年、映画業界は例年以上に盛り上がりを見せています。吉沢亮さん(31)主演の『国宝』(6月6日公開)が興収154億円を突破し、実写邦画での興収1位の『踊る大捜査線 THE MOVIE2 レインボーブリッジを封鎖せよ!』(03年公開/173.5億円)を突破する勢いだったり、アニメ映画『鬼滅の刃 無限城編 第一章 猗窩座再来』は350億円を突破し、歴代1位(407.5億円、『鬼滅の刃 無限列車編』)超えに向けて数字を伸ばしています。

 そうしたメガヒット作に囲まれるなか、『宝島』も口コミが広がり評価を上げてきている。製作費が25億円もかかったという映像の凄さに圧倒される映画『宝島』ですが、その作品では将来有望な“新たなスター”が銀幕デビューを飾っている、ということですね」(前同)

 9月17日配信の『メンズノンノウェブ』での対談インタビューでは、妻夫木に《映画でお芝居をするのがほぼ初めてだとはわからなかった》と撮影時の様子を絶賛されていた栄莉弥。映画『宝島』は“俳優・栄莉弥”の原点であり、大きな作品になるのは間違いない。