■視聴率・TVer登録者数ともに伸びず…苦戦
『もしがく』には、
《ハリウッドのつまらないコメディー映画を見てる気分になる。1時間近く見て出てくるキャラクター誰1人として興味を惹かれないしどうでもいいと思ってしまった》
《情報量多すぎていまいちついていけてない》
《私はあっという間だったけど。 脱落するポイントがどこにあるかなと考えたら、キャストが多くて覚えられないとか?》
といった、厳しい声が多く寄せられている。
第1話(10月1日)の視聴率は、世帯5.4%(関東地区/ビデオリサーチ調べ)、個人3.1%、そしてテレビ界が重視している若年層の数字であるコア視聴率(13~49歳の個人視聴率)は1.5%と、振るわなかったようだ。
同時間帯には、大人気バラエティ番組『水曜日のダウンタウン』(TBS系)が放送されていることも『もしがく』の逆風になってるとも言われ、同日の『水ダウ』のコア視聴率は3.0%。『もしがく』はダブルスコアをつけられていた。
「初回が登場人物の紹介だけで終わる、まさに”プロローグ“という感じだったこともあるのか、『もしがく』はスタートダッシュに失敗した感じがしますね。登場人物が多すぎて、視聴者が名前を覚えるのも一苦労というところはありそうです。
メインの菅田さん、二階堂さん、神木さん、浜辺さん以外にも戸塚純貴さん(33)、アンミカさん(53)、市原隼人さん(38)、小林薫さん(74)、菊地凛子さん(44)、坂東彌十郎さん、堺正章さん(79)、井上順さん(78)、富田望生さん(25)、小池栄子さん(44)などなどが出てくるという同ドラマ。一流俳優のメンツと数が、凄すぎますよね……。
また同作は1980年代のドラマながら、メインキャストに菅田さんや二階堂さん、神木さんや浜辺さんといった若い世代に人気のある俳優を多くキャスティングしていることからも、多くの若年層にも見てもらいたい、コア視聴率も取りたいというのがあったと考えられますが、初回の数字は全くでしたよね」(制作会社関係者)
TVerのお気に入り登録者数もまだ伸びていないようだ。10月9日11時時点では、秋ドラマランキングのトップ3は、再放送中の過去作品も含めると、1位は松重豊(62)主演の『孤独のグルメ Season1』(テレビ東京系/12年1月期)の68万人、2位が沢口靖子(60)主演の『絶対零度~情報犯罪緊急捜査~(※Season5)』(フジテレビ系/10月6日スタート)の57.5万人、3位が天海祐希(58)主演の『緊急取調室 5th SEASON』(テレビ朝日系/10月16日スタート)の53.4万人となっていて、『もしがく』は4位の51.4万人だった。
「上位3組には“シリーズもの”というアドバンテージがあり、登録者数も過去シリーズからの累積ではあります。ただ、すでに初回放送済みの『もしがく』が4位というのは、豪華なキャスト陣、さらに三谷作品のブランド力を考えると、寂しい感じですよね。
フジテレビとしては諸問題で経営が大変ななか、大規模なオープンセットを建てたり、超豪華な俳優陣をキャスティングしたりと、社運を賭けているかのような大作ドラマ『もしがく』のスタートが良くなかったことは誤算だったのではないでしょうか。
ただ、まだ2話が終わったばかり。第2話で浜辺さんが注目されたように、ここから盛り上がっていくのを期待したいですよね」(前同)
第1話がほぼプロローグで、第2話から本編が始まった感もある『もしがく』。ここから、事前の期待に違わぬヒット作への歩みを進めていけるだろうか――。