妻夫木聡(44)主演の日曜劇場『ザ・ロイヤルファミリー』(TBS系/毎週よる9時~)が、10月12日に15分拡大でスタートする。実際の競馬場で撮影したり、現役人気騎手がゲスト出演するなど、JRAが全面協力することが話題になっている。

 同ドラマは、山本周五郎賞やJRA賞馬事文化賞を受賞した早見和真氏の同名小説(新潮社)が原作。競馬の世界を舞台に、ひたすら夢を追い続けた熱き大人たちが家族や仲間たちとの絆で奇跡を起こしていく、人間と競走馬の20年にわたる壮大な物語。演出は同局の『アンナチュラル』や『最愛』の塚原あゆ子氏。

 妻夫木、佐藤浩市(64)、若者層に絶大な人気の目黒蓮(28)と申し分ないキャスト陣。脚本は地上波GP帯連ドラの実績が少ない喜安浩平氏を抜擢だが、本作は原作あり。早見氏が「僕も“原作班”の一人として、素晴らしいドラマをお届けできるよう関わり続けたい」もコメントしているので、ストーリー的には問題ないだろう。

 気になるのが、JRAが全面協力するという点だ。番宣特番を見た限り、迫力あるレースシーンが再現され、競馬界のレジェンドである武豊騎手や、現役騎手も出演。北海道ロケでは、実際の運営スタッフや馬主たちも参加したセリ会場や、日本有数の馬産地である日高地方の育成牧場が描かれるなど、競馬ファンなら大喜びするはずだ。

 ただ、それが仇となるかもしれない。番宣特番では、“競馬は本当にたくさんの人が関わっていてさまざまなドラマがある”という部分をやたら強調していたが、本作がどういう話なのかが伝わってこなかったのだ。