芸能界を知り尽くす山田邦子が、昭和・平成・令和のあの人との思い出”を語るコラム。ゆかりのある芸能人との裏話や舞台裏を通じて、芸能界の今昔を浮き彫りにする。
2008年から19年までは、NHKラジオ第1で、歌と演芸の公開生番組『日曜バラエティー』の司会を担当していました。
日曜日に13時から15時30分まで生放送をするということは、地方営業ができない。すなわち、稼げないんです(笑)! 営業のギャラは、メディアの出演料と一桁違いますから。
それでも『日曜バラエティー』を11年続けたのは、たくさんの出会いがあったから。ゲストの歌手が毎回4〜5組出てくださって、歌だけじゃなく、トークやコントにも参加してもらいました。NHKはラジオでもリハーサルをしっかりやるから、歌手の方と仲良くなるんです。
ゲストの中で印象的だったのが山内惠介(惠ちゃん)さん。最初に来てくれたときは今ほど売れてなかったけど、その後、あっという間にNHK『紅白歌合戦』の常連になって、明治座で座長公演をやるほどのスターになりました。惠ちゃんは義理堅いから、最終回に花を持って駆けつけてくれて、泣きながら「ありがとうございました」と感謝してくれたの。