■ライバル『ESCAPE』に“全敗”の『もしがく』の“痛恨点”とは――
10月22日時点で『ESCAPE』のTVerお気に入り登録者数は70.2万人。対する『もしがく』の登録者数は57.5万人だ。
前出の制作会社関係者は言う。
「『もしがく』は視聴率に加えて、TVerでも『ESCAPE』に“全敗”したということですよね。ドラマは今、なかなかリアルタイムで見られなくなってきていますが、TVerでも負けたとなると……。
『ESCAPE』の初回は、前時間帯に放送している同局の人気バラエティ番組『上田と女が吠える夜』からの視聴者流入を狙ったであろう“抱き合わせ放送”を敢行。さらにドラマ本編では、視聴者が途中からでも見やすいようにするためか、アオリ文つきのサイドテロップを画面右上にずっと表示。これらは賛否あるやり方ではありましたが、その戦略がハマって、同ドラマを見た人もいるのではないでしょうか。
加えて、若い世代に大人気の20代俳優・佐野さんと桜田さんのダブル主演作ということで、視聴した人も多そうです」
『ESCAPE』はシナリオも好評で、
《初回も面白かったけど、また、展開が転々展開して、クソ面白い!リンダとハチのワチャワチャしたやり取りも二人の浸透具合でイチャイチャに笑。来週もめちゃくちゃ楽しみ!》
《サスペンス?よりもヒューマンドラマ寄りだと思ってるから、演出とかを見るライブ感が大事なドラマだろうなと。だから、なるべくリアタイしたい》
《いろんな人の思惑が絡んで進んでいく誘拐事件の物語って考察のしがいがありそうで本当に楽しみ!》
といった、ドキドキ感などを評価する声が多く寄せられている。
一方の『もしがく』はといえば、
「『もしがく』は、主演の菅田さん以外にも豪華キャストが集結しているし、撮影のためだけに80年代の渋谷の大規模なオープンセットを組むなど、フジテレビが大勝負に出ている作品です。それが、同時間帯の日テレドラマよりも数字がふるわない状況にあると。
そんな『もしがく』は、スタートダッシュにつまずいた、と言われていますよね……」(前同)
『もしがく』には、菅田と二階堂以外にも、神木隆之介(32)、浜辺美波(25)、戸塚純貴(33)、アンミカ(53)、市原隼人(38)、小林薫(74)、菊地凛子(44)、坂東彌十郎(69)、堺正章(79)、井上順(78)、富田望生(25)、小池栄子(44)などなど、20人以上の超豪華キャストが起用されている。
しかし、それが災いしたのか、初回は30分拡大SPでありながら、終始登場人物の説明だけで終わった感があり、視聴者からも厳しい声が多く出てしまった。
第2話からは焦点が当たるキャラクター、シチュエーションなどが整理されて見やすくなったという声も増えたのだが、
《初回放送を2時間スペシャルにして1話のダラついた部分をカットして今回の2話とまとめたら酷評してる人も初回の印象が変わってたのかもなと思った悪くないし寧ろ面白くなってきて来週3話が楽しみだ》
《第2回から面白くなり、第3回も面白くなり、まだ結論は早いかもしれないけど、どんどん面白くなりそう。初回で脱落した方、戻った方がいいと思いますよ》
《初回の困惑がウソのように加速度的に面白くなっていく》
視聴者からはそうした意見が寄せられている。
「初回で“面白くない”となって離脱した人からの厳しい口コミ、それがネットニュースで多く取り上げられるなどし、マイナスなイメージが定着してしまい、視聴意欲が薄れてしまった人もいるかもしれません。
大きな話題になるようなあっと驚くような新展開、視聴者がビックリするような新キャストの登場などがない限り、『もしがく』が今後上昇するのはなかなか難しいかもしれませんね……」(同)
いろいろあったフジテレビが社運を懸けているとも言われる三谷氏作品『もしがく』。ここからの急上昇はあるだろうか――。