阪神タイガースのレジェンド、“ナニワの春団治”こと川藤幸三が猛虎愛を語り尽くす熱血コラム。OB目線の激励から時には喝も……熱き魂が炸裂する!

 ソフトバンクちゅうチームは、ホンマに選手の層が厚いな。去年に続き、今季も結局、日本ハムを振り切ってリーグ優勝を達成した。ワシの感覚としてはパ・リーグは毎シーズン、ソフトバンク中心でペナントレースが回っているようや。

 事実、2010年以降を見ると、8回も優勝してるからな。2年に1度はソフトバンクがリーグ優勝しとる計算や。

 しかし、ワシがソフトバンクの選手層の厚さを実感するのは、そこだけやない。ソフトバンク出身の選手が各球団の主力として活躍してるのを見て、改めて、それを実感するわけや。

 日本ハムの田中正義、水谷瞬、オリックスの岩嵜翔、巨人のリチャード、中日の上林誠知、DeNAの三森大貴、タイガースの大竹耕太郎。トレードや現役ドラフトで移籍した選手が、ことごとく結果を出しとる。

 昔、 “巨大戦力”と言ったら巨人の代名詞やったけど、今はソフトバンクを指す言葉になっとるわ。

 巨人がトレードで獲得したリチャードなんかも、粗削りで確実性には欠けるけど、飛距離だけやったら村上宗隆や佐藤輝明にも引けをとらん。うまく育てば、球界を代表するスラッガーになれる可能性はある。それだけ伸びしろが大きいちゅうこっちゃ。