■「引退を考えなければならないのか」思い詰めた国生が当時を回想

 その後、国生は雑誌『Bart』1995年3月27日号(集英社)のインタビューで、事情聴取後の心境について、「引退」が頭をよぎったことを吐露している。

《潔白が証明されても、失った信用はおいそれと回復できるものではありませんから。もう仕事が入ってこなくなるのかなと思いました。そう考えると不安が広がり、引退を考えなければならないのかなとまで思い詰めました》

 実際に、騒動後の国生の仕事ぶりはどうだったのか。芸能プロ関係者が、会見が国生に与えた影響を振り返る。

「違法薬物疑惑は払拭しても不倫の事実は認めたわけですから、スキャンダラスなイメージがついたのは事実です。ただ、だからといって仕事が激減というまでには至らず、騒動後から現在に至るまで、コンスタントに俳優・バラエティタレントとして活躍し続けています。やはり違法薬物など警察沙汰の問題を起こしたわけではないこと、不倫関係にもケリをつけたことを自分の口できちんと説明した姿勢が、信頼感にもつながったのだと思います。

 むしろ騒動後は、“人生経験が豊富”ということで『ロンドンハーツ』(テレビ朝日系)などバラエティ番組への出演も増えました。結局、あの会見が仕事の幅を広げたと見ることもできるわけです」

 前出の芸能プロ関係者は「今の米倉さんの対応は得策ではない」とした上で、こう続ける。

「米倉さんが疑惑に対して何の反応もしないままでいる状態は、あまり得策とは言えないはずです。というのも、このままでは今ある仕事を失うだけで、映画やドラマなどの制作サイドとしてもオファーは出しにくい。

 米倉さんと半同棲状態だったというアルゼンチン人ダンス講師が海外滞在中のため捜査が進んでいないという報道もあり、簡単に動けないのかもしれませんが、少なくとも事務所からの説明はあってもいいと思われます」(前同)

 即行動が“火消し”につながった国生に対し、沈黙を続けている米倉。その期間が長くなればなるほど、シビアな目が向けられそうだが……。