■東京~新大阪間の新幹線を運行するJR東海の見解は…
「これまで、子どもの声は社会的に許容される向きがありましたが、子どもが嫌いな人にとって苦痛であることもまた事実です。2022年には、長野県長野市が管理する公園・青木島遊園地が、近隣住民から“子どもの声がうるさい”との苦情があったことをきっかけに廃止されることに。
しかし、2023年4月には当時の首相であった岸田文雄氏(68)が、衆院厚労委員会で“子どもの声が騒音であるという声に対して、我々は改めて、考えを改めなければいけない”など、許容する社会が望ましいとの認識を示しています」(地方紙社会部デスク)
今回の楽しんごの投稿をきっかけに勃発した議論は、こうした賛否の対立を改めて表出させた形と言えるだろう。
ただ、こうしたユーザーの声を、当の鉄道会社はどのように捉えているのか。楽しんごが利用したと思われる東京~新大阪を結ぶ新幹線を運行する、JR東海の広報部東京広報室に“子どもの声が騒音になり得る問題”について聞いてみた。
「弊社では、安全の確保を最優先に、お客様皆さまが快適にご旅行いただけるよう環境整備等に努めており、適宜車内巡回を行い必要に応じてお声掛けをさせていただいております。また、一般の公共スペースと同様に、お客様同士でマナーを守り、譲り合い、お互いを思いやる気持ちを持っていただくことも大切であると考えており、何かお困りのことがございましたら、乗務員やパーサーへお申し出いただきますと幸いでございます」
と回答。子どもの声に対する認識の言及は避けたが、トラブルは当事者同士で解決しようとせずスタッフへ申し出るよう求めた。
では、これが大人による騒音だとどうなのか。これについても、
「車内にて他のお客様のご迷惑となるような行為を認めた際は、乗務員からお声掛けさせていただいております。車内にてお気付きの点やお困りのことがございましたら、大変お手数をおかけいたしますが、乗務員やパーサーへお申し出いただきますと幸いでございます」
とのこと。基本的には、何かあれば車内のスタッフを頼ってほしいというのがJR東海の見解のようだ。