■視聴率は第1週以来となる4日連続15%台を記録
史実でセツさんが八雲と結婚する以上、この結末は予想されていたことだったが、銀二郎は視聴者からも好かれる好人物だったこともあり、ここでのフェードアウトを悲しむ声が殺到。
《そういう別れ方なのね……銀二郎ロス不可避》
《おトキちゃんは、ヘブンさんと一緒になると分かっているから、銀次郎さんとはダメなんだ…と思いながら見るの切ない》
《今日のばけばけ見ないで昨日が私の中での最終回にしようかな、と思うくらい銀二郎退場が哀しい》
さらに、『ばけばけ』と同じく、実話に基づいたフィクションである『あんぱん』で、中島歩(37)が演じたのぶ(今田)の最初の夫・次郎を連想する声も多い。
《両思いの銀二郎さんとの別れが切なかった。でも相手を責めることなく互いの意思を尊重した別れで、二人を尊敬したよ。銀二郎さん、あんぱんの次郎さん並みにいい人だった一人目の夫》
《いや〜切ないあんぱんの次郎さんのときもそうだったけれどこの2人でずっとずっと幸せな夫婦生活を送ってほしいよ〜》
《あんぱんの次郎さんもそうだが、朝ドラの「相手役」の前のパートナは切ないね》
といった、引き合いに出す声が多く寄せられているのだ。
『あんぱん』の次郎(中島)は、暢さんの最初の結婚相手だった小松総一郎さんがモデルの航海士。
同作の主人公・のぶは、嵩(北村)と結婚する前、昭和15年(1940年)頃に次郎と見合い結婚。良き夫で視聴者からも人気があったが、終戦から5か月後の昭和21年(1946年)1月に、肺病である肺浸潤(結核)を患い死亡。のぶはふさぎ込むが、生前に彼が遺した日記を読んだことで立ち直り、速記を勉強。縁あって新聞社に就職し、後に嵩と結婚――という展開だった。
「史実から、いずれ次郎が亡くなることは多くの視聴者が覚悟していましたが、彼の死にショックを受けた視聴者は少なくなかった。今回の『ばけばけ』で銀二郎が死ぬことはありませんでしたが、一部の視聴者は似たような切なさを抱いたということですよね。
そんな『ばけばけ』では、銀二郎への理不尽な仕打ちにドン引きした視聴者が離脱していっていた感じで、数字が少しずつ落ちていっていたのですが、第4週はその銀二郎、そして大人気俳優の吉沢さんの2人が目立つ回だったこともあるのか、視聴率が極端に落ちることはありませんでした。少しですが、上昇もしていましたね」(前出の女性誌編集者)
『ばけばけ』の週平均視聴率は、第1週(9月29日~10月3日)こそ15.5%(関東地区/ビデオリサーチ調べ)だったが、第2週(6日~10日)では14.8%にダウン。銀二郎の婿入り後、陰湿とも言える仕打ちが描かれた第3週は14.7%。右肩下がりで数字が落ちている状況にあった。
しかし、第4週では、20日から順に15.1%、15.3%、15.0%、15.5%と、第1週以来となる4日連続での15%台を記録したのだ。
「“松野家の話はキツいけど吉沢亮が出るまでは……”という理由で耐えていた視聴者もいたほどですから、彼目当てでドラマを見始めた視聴者もいたことでしょう。
そこに、人気のあるキャラクター・銀二郎とトキのつかの間の幸せと切ない別れ――そうしたストーリーも盛り上がりましたね。
第5週では、ついにドラマのメインキャラクターであるヘブン(バストウ)が登場するなど、物語は大きく動きます。銀二郎の退場は残念ですが、いよいよ“序章”が終わった感じもあるし、今後、大きな盛り上がりを見せてくれるのではないでしょうか」(前同)
次郎とは違い亡くなってはいないため再登場説も言われる銀二郎。それを待ち望んでいる視聴者も多そうだ。