■『X秒後の新世界』数字急落――内容に“ぬるい・寄せ集め感”の声も…

 視聴率も『カズレーザーと学ぶ。』の方が取れていて、たとえば8月19日放送回の視聴率は世帯8.5%、個人4.6%、コア2.7%だった。

「『学ぶ。』は、世界的な研究者が出演するアカデミックで学びのある番組でしたよね。大学の講義をテレビ向けに、楽しめるようにアレンジした唯一無二のコンテンツとして、同時間帯の『報道ステーション』(テレビ朝日系)などを好むインテリ層からも人気のある番組でした。

 終了の理由も不人気だったからではないといわれ、最新の研究データを解説する高度な内容を週イチで続けることが難しかったから、ともささやかれていますね……。実際、終了が発表された際には、むしろ“なんで終わるんだ”という不満の声の方が多かったほどですからね」(前出の芸能プロ関係者)

『X秒後の新世界』のつまずきには、前番組『学ぶ。』の人気に加えて、「新鮮味のなさも言われていますね。悪い言い方をすれば、既存のバラエティ番組のツギハギ感というか……」(広告代理店関係者)といったところもありそうだ。初回放送時には、

《ぬるい『水曜日のダウンタウン』(TBS系)みたいな感じでした》
《ちょっとトリビアの泉(フジテレビ系)っぽいな》
《トリビアとチン百景(テレビ朝日『ナニコレ珍百景』)と水曜日がミックスされたような番組》
《なんだろう?水曜日のダウンタウンとトリビアと、マツコの知らない世界(TBS系)と珍百景を5で割ったような番組だなぁ》

 といった、検証企画や豆知識が楽しめる人気バラエティ番組の数々を連想する声が多く寄せられた。

 視聴率が伸びなかった第3回の内容も、「愛知県・篠島では日常の買い物が全部ツケ払い」「“元祖”と名乗る料理店がたくさんあるのはなぜか?」などの豆知識紹介、縁起の悪いネーミングや変なランキングなどを紹介する「○○とツッコみたくなる」シリーズ、「人は難しい答えを考え出す際にウロウロする」という研究結果は本当なのかを芸人を使ってドッキリ的に検証――いずれも、どこか別の番組で見たと感じてしまうものだった。

「実際には同じものを見ていなくても、視聴者は、フォーマット的に見たような気になってしまったのかもしれませんね。まだレギュラー化から1か月ですが、この数字が続く、さらに落ちるようなことがあれば“かなり厳しい”と日テレ局内でも言われているようです。番組としての目新しさもなく、数字が求められる番組ですからね。そんななか局内でも、『学ぶ。』の終了を惜しむ声があるようですね……」(前同)

 飽きられて終了する番組があれば、別の理由で続けられなくなって終わる番組もある。テレビの改編は難しいようだ――。