■志田未来がドラマに勢いをつける
誘拐から一転しての逃亡、結以（桜田）の謎の能力と父・慶志（北村）との関係、八神製薬の闇ぐらいのストーリーかと思っていたら、ネグレクト問題が入ってきたり、大介（佐野）の過去が入ってきたりと、ちょっとごちゃごちゃした印象があった。結以と大介の掛け合いも関係性が変わっていく中、当初の小気味いいリズム感がなくなってダレ気味になってきたが、志田演じるガンの登場で急に締まった。
基本、結以と大介が逃走する過程で、さまざまな闇や過去が明らかになっていくという構造になっている本作。２人だけだとちょっと心もとない感じがあったが、闇バイトの指示役で、ハッキングや無線傍受のスキルがあるという謎の人物、ガン（志田）の参戦で急にドライブ感が出てきた。
物語的にも「未熟な２人がどうやってお金を手に入れて逃げ切るのか？」という疑問がずっとあったが、ガンが裏社会に通じている人間ということで、物語もどんどん進んでいきそうだ。結衣と大介にとっても、ドラマにとっても救世主にもなりそうで、志田の演技はドラマに勢いをつけてくれるだろう。
裏番組の『もしもこの世が舞台なら、楽屋はどこにあるのだろう』（フジテレビ系）は、同日放送の第４話の平均世帯視聴率が３.７％と下落続きで苦戦中。ＴＶｅｒのお気に入り登録数も５７.８万と伸び悩んでいるが、本作はこれに１８万近く先行していて、完全に置いていきそうだ。次回は大介の元恋人役で影山優佳（２４）が登場する。今後の展開と数字の伸びに期待したい。（ドラマライター・ヤマカワ）
■ドラマライター・ヤマカワ 編プロ勤務を経てフリーライターに。これまでウェブや娯楽誌に記事を多数、執筆しながら、ＮＨＫの朝ドラ『ちゅらさん』にハマり、ウェブで感想を書き始める。好きな俳優は中村ゆり、多部未華子、佐藤二朗、綾野剛。今までで一番、好きなドラマは朝ドラの『あまちゃん』。ドラマに関してはエンタメからシリアスなものまで幅広く愛している。その愛ゆえの苦言もしばしば。
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志田未来の参戦で逃走が盛り上がりそう！
