菅田将暉(32)主演、三谷幸喜氏(64)脚本によるフジテレビ水10ドラマ『もしもこの世が舞台なら、 楽屋はどこにあるのだろう(『もしがく』)』の第5話が、10月29日放送された。同回では、メインキャストである神木隆之介(32)と浜辺美波(25)が初めて同じ場面に登場した。

 2人は2023年にNHK連続テレビ小説らんまん』(前期)では夫婦、映画『ゴジラ-1.0』(同年11月公開)でも夫婦同然の役を演じていたこともあり、“ついに夫婦再会か”などと注目を集めた。

『もしがく』は、1984年(昭和59年)の東京・渋谷「八分坂」(架空の街)を舞台にした青春群像劇。主人公は横暴すぎて劇団から追放された、蜷川幸雄に憧れる演出家の卵・久部三成(菅田)。彼がストリップ劇場「WS劇場」でダンサーをしている倖田リカ(二階堂ふみ/31)と出会い、そこで働くことになるが、劇場は採算が取れておらず、さらに風営法の改正によって閉鎖寸前の状態。久部は起死回生の一手として、「WS劇場」のみんなで芝居をやろうと言い出し――という展開。

 神木は若き日の三谷氏がモデルの放送作家・蓬莱省吾を、浜辺は渋谷にひっそりとたたずむ八分神社の巫女・江頭樹里を演じている。

 第5話では、蓬莱と樹里がついに出会うことに。舞台『夏の夜の夢』公演初日を迎えたWS劇場に、八分神社の神主・江頭論平(坂東彌十郎)と娘で巫女の樹里が、お祓いを執り行なうために来場。彼女を一目見た蓬莱は一目ぼれしたようで、「ど、どうぞ……こちらへどうぞ」と、タジタジに――という流れだった。

 神木と浜辺が同じ場面に登場しただけでなく、神木演じる蓬莱が、浜辺演じる樹里に一目ぼれしたような描写があったことから、視聴者は沸騰。

《いつ絡みがあるかなーと初回からずっと楽しみにしてた!!》
《神木隆之介と浜辺美波の遭遇が完全にらんまんの続編》
《浜辺美波と会った時の神木隆之介の反応を見て「お前ら何回目だ!?」と思った人は手を挙げて!》

 といった、喜びの声が多く寄せられている。

「『もしがく』は、ヒットメーカー・三谷氏にとって25年ぶりとなる、民放GP帯連ドラ脚本作品。キャストの豪華さや大がかりなオープンセットなど、多くの話題性がありましたが、視聴率、そして配信でも大苦戦しています……。今回の“『らんまん』夫婦再会”は、久しぶりの明るい話題とも言えそうです」(制作会社関係者)

『もしがく』には、主演の菅田や二階堂、神木、浜辺以外にも、戸塚純貴(33)、アンミカ(53)、市原隼人(38)、小林薫(74)、菊地凛子(44)、坂東彌十郎(69)、堺正章(79)、井上順(78)、富田望生(25)、小池栄子(44)などなど、20人以上の豪華キャストを起用。撮影のためだけに千葉県に80年代の渋谷のオープンセットも組まれ、フジテレビが大勝負に出ている感のある作品である。

 しかし、初回(10月1日放送)が30分拡大SPでありながら終始登場人物の説明だけで終わったこともあり、視聴者からも厳しい声も多かった。初回の視聴率は、世帯視聴率5.4%(関東地区/ビデオリサーチ調べ)、テレビ界が重視している個人視聴率とコア視聴率(13~49歳の個人視聴率)は、3.1%と1.5%と振るわず、以降も低迷。第4話(10月22日)の視聴率は世帯3.7%、個人2.2%、コア1.0%だった。

「個人、コアとも危険水域」(前同)とも言われるが、見逃し配信・TVerのお気に入り登録者数も、秋ドラマ12位の57.7万人(30日時点)。1位のの夏帆竹内涼真が主演する『じゃあ、あんたが作ってみろよ』(TBS系)は131万人 なので、70万人超の大差が開いてしまっている。