芸能界を知り尽くす山田邦子が、昭和・平成・令和の“あの人との思い出”を語るコラム。ゆかりのある芸能人との裏話や舞台裏を通じて、芸能界の今昔を浮き彫りにする。

 今回は90歳を超える3人の“ラスボス”を紹介します。

 まず、“今世でお会いできてよかった!”と思っているのが美輪明宏さん。

『山田邦子のしあわせにしてよ』(TBS系)で、レギュラー出演していただきましたが、最初の収録は恐怖でした。

「あなた、戸川昌子のモノマネをしてるでしょ。私の親友だから許さないわよ」

 本番前、私の楽屋のドアを開けた美輪さんは、こう一喝! 私は戸川さんのカッコいい生き様が好きでした。リスペクトの気持ちから、『マグマ大使』に登場する敵役のゴアと髪型が似ていることで、「ゴアじゃないのよ」を決めゼリフにしていたんです。戸川さんに謝りに行ったら、全然、怒ってなかったけどね。

 私の主人がプロデューサーで、美輪さんとは何度もお仕事をしていたから、結婚が決まった際は、「私は何をすればいいの?」と連絡をくださいました。

 ダメもとで「『愛の讃歌』を歌っていただけますか?」とお願いしてみたら、「いいわよ」と、なんと快諾!