■アイスも溶けた……美輪さんの生歌唱
結婚式の終盤、いよいよ『愛の讃歌』が始まる――というタイミングで、各テーブルにはコーヒーとチョコレートアイスがサーブされていました。すると美輪さんは「そこ、カチャカチャしないで」と一声。給仕はピタリと止まります。
こうして、張り詰めた空気の中、美輪さんは8分にわたって熱唱。歌番組やコンサートでも観てはいましたが、私の結婚式で歌われた『愛の讃歌』が一番、素晴らしかったですね。
歌が終わると、中断されていたアイスが再び配られ始めましたが……ベチャベチャになっていました(笑)。
ラスボス2人目は、黒柳徹子さん。『徹子の部屋』(テレビ朝日系)には何度か出させていただいて、そのたびに「これが最後かな」と思うんですけど、徹子さんは、ずーっとお元気で、むしろ、一時期よりもツッコミが鋭くなってます。
『徹子の部屋』では、「断捨離したほうがいいですよ」と徹子さんにお話ししたことがあって。「やだ、大変だから、できない」と言っていたけど、今年7月に『黒柳徹子ミュージアム』が開館。そこに貴重な衣装やコレクションが集められているから、一安心です。
さて、一番元気な“ラスボス”といえば、91歳の草笛光子さんじゃないかしら。90歳を超えて、主演映画が2本も公開されていますからね。草笛さんがメインの『花椿ショウ 光子の窓』(日本テレビ系/1958年〜60年)は、私にとってバラエティ番組のお手本です。歌も踊りもコントもできる草笛さんに憧れていました。
何度か共演しましたが、草笛さんはお茶目な性格で、何歳になってもピンヒールをはいてるんです。中尾ミエさんも「草笛さんは、おかしいわよ!」と驚いていましたが、100歳になってもピンヒールなんじゃないかしら。
山田邦子(やまだ・くにこ)
1980年、芸能活動開始。81年、デビュー曲「邦子のかわい子ぶりっ子バスガイド編」で有線大賞新人賞受賞。『オレたちひょうきん族』『やまだかつてないテレビ』などで人気になり、多数の冠番組を持つ。2024年10月「日本喜劇人協会 11代新会長」に就任。