高石あかり(22)が主演を務めるNHK連続テレビ小説『ばけばけ』の第28回が、11月5日放送された。同回では、北川景子(39)演じる雨清水タエが、10月23日放送回以来、久しぶりに登場。衝撃的なビジュアルでの再登場が注目を集めた――。

【以下『ばけばけ』ネタバレを含みます】

『ばけばけ』は、日本の民話を『怪談』という名の文学作品へ昇華し世界へ広めた明治時代の小説家・小泉八雲(パトリック・ラフカディオ・ハーン)の妻・小泉セツをモデルにした物語。高石がヒロイン・松野トキを、バストウが、八雲がモデルのレフカダ・ヘブンを演じる。

 北川が演じるのは、主人公の一家・松野家の親戚である雨清水家の当主・傳(堤真一/61)の妻で、トキの実母でもあるタエ。モデルは、主人公のモデルである小泉セツの実の母・小泉チエ。

 タエは、地元の名家で生まれ育った、凛とした気品と厳しさを兼ね備えた女性。しかし、傳に先立たれ、傳が経営していた織物工場も倒産したことから、1886年(明治19年)に松江を去ることを決意。10月23日放送回を最後に、物語から退場していた。

「タエが退場した時点で、彼女の今後を心配する視聴者は多かった。それというのも、タエのモデルであるチエは、『ばけばけ』と同様の流れで家が没落した結果、物乞いをするような日々にまでなってしまったとされる女性。『ばけばけ』でも、料理ができないばかりか、“1人でふすまを開けたことがなかった”という仰天エピソードもあるなど、生活能力がゼロであることが伝わる描写もありました。

 そして、第28回では、史実同様にタエが物乞いになっていたんですよね……」(女性誌編集者)

 第5週(10月27日~31日)から、物語は1890年(明治23年)へ突入。第28回は、ヘブンに女中探しを任された英語教師兼通訳の錦織友一(吉沢亮/31)が、トキ(高石)を女中として雇おうとするも、トキは洋妾(ラシャメン)を疑い、断る。その数日後、トキは、街中で物乞いとなったタエを見かけて――という展開。

 物乞いとなったタエは、身なりこそボロボロになっていたが、気位の高さ、背筋の伸びた凛とした姿勢は昔のまま。道行く男性が小銭を施し、「施しを受けたら、頭下げて礼を言うのが物乞いじゃろうが」と言うも、タエは「何故」「何故、頭を下げねばなりませぬか」と、頭を下げず。男は怒り、タエの頬を叩いて、小銭も持って帰ってしまう。その様子を、トキは物陰から愕然とした表情で見ていて――という場面で、同回は終了した。