■北川景子の“女優魂”は制作統括が「やりすぎじゃないですか」と感じたほど

 朝からあまりにも衝撃的なタエ(北川)のビジュアルだったが、制作統括の橋爪國臣氏によると、物乞いに身を落としたタエの姿は、北川のアイデアだという。北川が《美しい、女優のままの、綺麗な物乞いになりたくない》《お風呂に入ったことがないくらいの感じでやりたい》と主張し、橋爪氏が《やりすぎじゃないですか》と思うほど、身なりを汚して、気合を入れて撮影に臨んだとコメントしている。

 そんな北川も力を入れた“汚し”のビジュアルに、視聴者は沸騰。

《流石に品位を落とさないようにしているけど、これが同じようなシチュエーションになると、例えばイケメンで売り出した男性俳優だと本人が演りたい言っても周りが止めるし、またそういう役を演っても全然様にならないだけに、北川景子の本気ぶりに唸るなあ…》
《北川景子だし、そこまで酷なことさせないやろと思い込んでた。俯いてはいるけど相変わらず美しい姿勢。ボロボロの身なりに真っすぐに伸びた背筋が痛ましい。》
《おタエさまお召し物は汚れてても溢れ出る品格は隠しきれない(実生活で夫の)DAIGOさん早く保護して》
《北川景子、作品ごとに別人みたいに雰囲気変わるの本当にすごい。役の幅広すぎる》
《ナイトフラワーといい、北川景子最近辛い役多くない?タエ様〜〜》

 といった、北川の役者魂を称賛する声が多く寄せられている。

「北川さんはこのところ、不幸な出来事から心身ともにボロボロに――という感じの役が続いていますよね」(前出の女性誌編集者)

 北川は、主演ドラマ『あなたを奪ったその日から』(フジテレビ系/4月期)では“3歳の娘を食品事故で失った挙句、運命のいたずらから食品事故の元凶である男の愛娘を誘拐し、そのまま自分の娘として育てることになってしまった母親”、主演映画『ナイトフラワー』(11月28日公開予定)では“貧困のなか子育てするためにドラッグの売人になってしまう2児の母”と、壮絶な母親役が続いている。

 北川は、実生活では歌手・タレントのDAIGO(47)と結婚し、2020年9月に第1子、24年1月末に第2子の出産を発表した2児の母。それだけに、『あなたを奪った~』と『ナイトフラワー』には、どちらも“母親として共感できる作品”というニュアンスのコメントを寄せている。

 芸能プロ関係者は言う。

「タレントごとにイメージ戦略があるので仕方のないところはありますが、どうしても役柄が似たり寄ったりになったり、ビジュアル面で“NG”がある俳優はいるものですよね。

 しかし、北川さんは違う。俳優業に取り組む姿勢があつい人だと、業界での評価が抜群に高い人なんです。『ばけばけ』での物乞い姿を詳細に提案したという話もそうですが、NGを出すどころかビジュアルを汚すメイクも厭わず、むしろ率先していろいろな役に挑戦してくれる人ですよね。

『ばけばけ』は、大人気俳優である吉沢さんの登場もあり、視聴率も好調ですし、北川さんの再登場により、さらにドラマ人気が加速しそうですね」

『ばけばけ』の週平均視聴率は、第1週(9月29日~10月3日)が15.5%(関東地区/ビデオリサーチ調べ)を記録したのを最後に14%台が続いていたが、吉沢が登場してからは第4週(20日~24日)は15.1%、第5週(27日~31日)が15.3%と回復している。

 これから、トキとヘブンの結婚など多くが描かれるだろう『ばけばけ』。北川演じるタエの今後の活躍は、果たして――。