■「同期だとぶっちゃけちゃうな…」若林が明かした“天下取りを諦めた理由”

 そんな若林について吉村は「これ天下人の考えと一緒。自分の出来ないことを認めたじゃん? それは付いて回るから、それを誰にやらせるか? が天下人の次の考えなのね。信頼できるパートナー・後輩を作ってくるのが軍団なのよ。1人で獲れないから」と、チーム戦であることを力説した。

「この考え方にスタジオは納得した様子でした。

 すると、若林さんから42歳から45歳の現在に至るまでの3年間について“痺れる3年間
だった。ちょくちょくオードリーの特番があったの。同期だとぶっちゃけちゃうな……。

 (特番で)企画に協力してもらう芸人さんが来る時に、同じ釜の飯食ってないとオードリーのために一肌脱ぐ理由がない、っていう目をしてたのよ。一肌脱ぐのはかなりの覚悟の目じゃん。他の芸人さん見てると(同じ釜の飯を食ったから)あるけど、でも寄せ集めても企画がドライブしていかない”と、MCとしての切実な本音を語っていたんです」(前同)

 この発言の裏には、芸人界の構造が見て取れるという。

「特番で試したのちにレギュラー番組に昇格、というのはテレビ界のひとつのパターンです。なので、自分たちがメインの特番で数字を取ったり、内容が抜群であったりすることが、テレビ界制覇の必要条件になる。

 若林さんが言う通り、オードリーは『お笑いチームバトル WARAゲーム』(日テレ系・2020年〜2022年)、『バチくるオードリー』(フジテレビ系・2021年〜2022年)、『オードリーと選の夜』(テレ朝系・2021年〜2022年)、『じゃないとオードリー』(テレ東系・2022年)といったように、ここ数年で不定期の冠番組を各局で放送してきていました。

 これらの番組には、オズワルドパンサー尾形貴弘さん(45)、マヂカルラブリー、錦鯉といった人気芸人が出演していました。

 ただ、若林さんのかなり踏み込んだ発言から見ると、やはりそこまではスイングしなかった、ということなんでしょうね。レギュラーに昇格したものはありませんから。オードリーはケイダッシュステージという事務所で、本人たちも認めているように所属芸人の数は非常に少なく、軍団を形成するのは難しいでしょう。

 そう考えると、吉本興業所属の芸人たちは、若い頃からの先輩後輩同期といった非常に濃密な人間関係があるので、それが若林さんのいう“一肌脱ぐ”や番組でのキャスティングに大きな影響をもたらしているんでしょうね。

 はからずも、大きくない事務所の芸人が天下を取りづらい、という構図が明らかになってしまったんじゃないでしょうか」(前同)

 チーム吉村に合流することも表明していた若林。今後の活躍と天下取りの行方にも注目が集まるーー。