全国各地でクマによる人身被害が続発、今年は死者数が過去最悪の13名を記録する(11月5日現在)など、している。秋田県にはクマ対策のために自衛隊まで派遣されるなど、予断を許さない状況だ。

 今やクマの駆除は社会的課題と言ってもいい中、ネットで話題になっているのが、“食べて駆除する”という『ザ!鉄腕!DASH!!』(日本テレビ系)の『グリル厄介』(※生態系を乱す外来種=厄介者を捕獲し絶品料理にする企画)のような発想の取り組みだ。

 きっかけは10月29日にXに投稿された“クマの串焼き”画像だった。投稿主は青森県の道の駅で行われていたイベントを訪れ、ブースの1つで販売されていた「熊串焼」(2本800円)の購入を報告。気になる味は、タレによく漬け込まれてクセがなく、ラムのようでとても美味しかったとつづった。

 クマという時事性や意外な感想はたちまち話題となり、閲覧数は11月中旬現在で1300万超を叩き出している。また、

《食べられる側から食べる側になればクマ問題全部解決するじゃん》
《日本人が熊肉が美味いと覚えたら、絶滅危惧種に指定されるほど狩尽くされる日が来るぞ》
《人の味を覚えたクマは人しか襲わない ならばクマの美味さを覚えた日本人を増やせばいい》

 など、クマの美味しさが広まれば駆除に繋がるのではないかという、期待の声も多く寄せられている。

 確かに、熊肉が普及して捕獲が進めば、熊被害の削減にも繋がりそうなもの。実現すれば課題解決の大きな一歩となる“可能性”を探るべく、当サイトはXに投稿された「熊串焼」の販売元を取材した。

「熊串焼」を販売していたのは、ブナの里白神公社という一般財団法人だ。普段は青森県の中津軽郡西目屋村でレジャー施設の運営や名産品開発・PRを行っているそうだが、大バズの串焼きはどういった経緯で売られたのか聞いてみると……。