■秋華賞で惜敗した 相棒と古馬撃破だ
1991年のプレクラスニー以来、逃げ切り勝ちをした馬は出ていないというほど、逃げるメイショウタバルにとってはハードルの高いレースですが、それでも何かを起こしてくれそうな予感を抱きながらゲート入り。
レースは狙い通り、スローな展開で進みました。
唯一、誤算だったのは、スローに落とした分だけ、2番手の馬が早めに上がってきたことです。
もう1テンポ、できれば2テンポ分、遅れて上がってきてくれていたら、最後は際どい勝負になっていたと思います。
でも、負けは負け。アメリカから、フォーエバーヤングが、BCクラシックを制覇するという嬉しいニュースを耳にして、僕も11月16日に開催されるエリザベス女王杯に向けて、負けていられないという気持ちになっています。
パートナーは、エピファネイア産駒のエリカエクスプレス。前走の秋華賞は終始、力んで走っていた分、クリストフが騎乗したエンブロイダーに半馬身、競り負けましたが、今度は京都の外回りコース。
2度目のコンビとなる今回は、違った結果になるはずです。どうぞ、楽しみにしていてください。
武豊(たけ・ゆたか)
1969年3月15日、京都府京都市生まれ。1987年3月1日にJRA騎手デビュー。翌1988年、スーパークリークで菊花賞を制しGⅠ初勝利。以後、オグリキャップ・サイレンススズカ・スペシャルウィーク・ディープインパクト・キズナ・キタサンブラック・ドウデュースなど歴代名馬の手綱を取り、国内外GⅠ通算100勝超を達成した“レジェンドジョッキー”である。2018年9月には史上初のJRA通算4000勝、2024年度JRA賞特別賞と黄綬褒章を受章、2025年8月5日には前人未到の4600勝を達成した。現在もトップクラスで騎乗を続ける“競馬界の第一人者”兼“最多記録更新請負人”。