浅草キッドの玉袋筋太郎が、“昭和オヤジ”としての矜持とユーモアを胸に、同世代にエールを送る人生コラム。ともに令和を生き抜く、イケてる“老Guy”を目指そう。
ピエール瀧、大島由香里さんと俺でやってる『企業対抗カラオケ選手権』というユーチューブチャンネルがあるんだけど、知ってるかな?
企業で働く人たちが自慢の喉を競い合う番組でね。そのカラオケ選手権の西東京大会で優勝した、老舗クラブの店長・やまちゃんが最高だったんだ。
水商売の店長ってのは大変な仕事だよ。クレーマー的な人もいるからね。
人と、うまく折衝できる能力は現場には不可欠。「ちょっと来い!」と因縁つけられて殴られたこともあったと思う。要するに汚れ役、番頭さんだよね。
陽が当たらない役目かもしれない。でも、長く生きてる老Guyとしては、そういったところにカッコよさを見ちゃうんだ。
やまちゃんは腰が低く、笑顔を絶やさない。その所作は歌う前から抜群の安心感があり、どんなトラブルにも対応できる雰囲気を醸し出していた。
そんな彼が歌ったのは『TUBE』の『さよならイエスタデイ』。小太りの風貌に加え、その美声と身振り手振りは前田より前田で、番組史上最高スコアを叩き出しての優勝を成し遂げた。