創業者・ジャニー喜多川氏(享年87)の加害問題により、2023年10月から社名を「SMILE―UP.」に変更した旧ジャニーズ事務所。SMILE―UP.は社名変更時から補償終了後に廃業する予定だと発表されていたが、いよいよ“その日”が近づきつつあるようだ――。

 10月31日時点で、SMILE-UP.は、被害者救済委員会から補償内容を通知した574名のうち、567名(約99%)が補償内容に同意し、564名(約98%)に補償金を支払ったと発表している。同日時点では、1名が在籍実績の確認や被害者救済委員会によるヒアリングなどの手続中とも。

「補償対象者の98%に補償金を払い終えて、いよいよSMILE―UP.の廃業が目の前に迫っているとも言えそうです。

 SMILE―UP.に社名を変更する前の旧ジャニーズ事務所では、ジャニー氏の加害問題の影響で所属タレントのCM降板ドミノやNHK出禁も起こりましたが、タレントのマネジメントが新会社STARTO ENTERTAINMENTに移行。以降、被害補償対応は着実に進み、STARTO社はSMILE―UP.とは資本関係を持たない別会社ではありますが、徐々にタレントたちの仕事も“通常化”していきましたよね」 (スポーツ紙記者)

 旧ジャニーズ事務所がジャニー氏の加害行為を認めた23年9月以降、スポンサー企業やテレビ局は同社所属タレントと距離を置くように。特にNHKは厳しく対応し、各番組から旧ジャニーズタレントは降板し、彼らありきのレギュラー番組はもれなく終了。23年末の『NHK紅白歌合戦』にも、旧ジャニーズタレントの出演はゼロだった。

 その後、タレントのマネジメントはSTARTO社に移行。24年4月から正式稼働したが、NHKが出演解禁を発表したのは、半年後の同年10月のこと。だが、同年末の『紅白』にSTARTO社タレントが出場することはなかった。

 しかし、現在ではSTARTO社タレントがNHK番組に出演することは珍しくなくなるなど、関係性は順調に回復。『紅白』を巡っても、11月10日のサンケイスポーツでは、STARTO社のタレントの3年ぶり出場がほぼ確実になったこと、King&Princetimeleszが筆頭候補に挙がっていることが報じられた。

 前出のスポーツ紙記者は言う。

「そんななかで、SMILE―UP.の補償業務の終わりが見えてきたと。この状況に、ファンから期待の声が上がるのが、SMILE―UP.の代表取締役社長・東山紀之さん(59)の芸能界復帰です」

 東山氏は、錦織一清(60/20年末退所)と植草克秀(59/前同)による少年隊として1985年にレコードデビュー。長らく芸能界で活躍し、いつしか“ジャニーズの長男”と呼ばれるように。

 しかし、ジャニー氏の加害問題により、同族経営の弊害を指摘され社長を引責辞任した藤島ジュリー景子氏(59)の後任として、東山氏は23年9月に現SMILE―UP.の取締役社長に就任。同時に、社長業に専念するため、同年末での芸能界引退を発表した。

「引退前の東山さんは、『必殺仕事人』シリーズや『刑事7人』シリーズ(ともにテレビ朝日系)など、主に俳優業で活躍。仕事へのストイックさ、50代後半でも衰えない肉体から生み出される演技面が高く評価されていました。『必殺仕事人』と『刑事7人』の2作品は引退直前の出演作ですが、公式が完結を発表したわけではないため、続編制作を期待する声もありますね」(前同)