■子どもも大人も気軽に取り組める“身近な学び”

 関西には「そろばんの街」として知られる兵庫県小野市があります。そろばんの生産量日本一を誇るこの街では、マンホールや博物館など街全体がそろばん文化で彩られていますが、創業100年を超えるそろばん製造会社ではコロナ以降、生産量が増加。1カ月で約600丁のそろばんを製造していますが、人手不足のため受注調整も行う状況だとか。

「そろばん学習の効果は明確です。計算の過程が目に見えることで、電卓だけでは得られない理解力や論理的思考力が養われ、集中力や礼儀作法の向上にもつながります。

 低学年から学ぶ子どもも多く、就学前からそろばんに触れることで、数字への苦手意識を持たせずに基礎的な計算力を身につけられる点も大きな魅力でしょう」(生活情報サイト編集者)

 そろばんブームについて、ネット上では「子ども2人とも計算力が確実についたお陰で、算数が得意になり、中学受験の勉強にかなり役に立ちました」「通うの面倒だったけど、3桁+3桁の暗算が身に付いたから買い物時に役立っている」「四則演算を高速で繰り返すとどこまで脳に変化あるのか興味ある」など、さまざまな声があります。

 野球やサッカーを超える人気ぶりからもわかるように、そろばんは子どもも大人も気軽に取り組める“身近な学び”として、これからも関心を持って取り入れられそうです。

トレンド現象ウォッチャー・戸田蒼
大手出版社でエンタメ誌やWEBメディアの編集長を経てフリー。雑誌&WEBライター、トレンド現象ウォッチャーとして活動中。