浅草キッド玉袋筋太郎が、“昭和オヤジ”としての矜持とユーモアを胸に、同世代にエールを送る人生コラム。ともに令和を生き抜く、イケてる“老Guy”を目指そう。

 高齢者の被害が中心だった振り込め詐欺や警察官をかたる詐欺、いわゆる特殊詐欺が、若年層がターゲットになることが増えているという。

 携帯ではなく、自宅の電話にかけてくる詐欺師に騙されるお年寄りと違い、SNSを介した投資詐欺やロマンス詐欺型の手口だ。ふだんからスマホとSNSを使い慣れている若者が、むしろ狙われやすくなってるんだってさ。

 これはズバリ言っちゃうけど、映画『スティング』などの、いわゆるコンゲームが血中に入ってないから騙されるんだよ。

 俺たち老Guy世代はガキの頃から、インチキの中で生きてきたわけ。

 縁日の当たりのないクジなんて当たり前でさ、何本か紐が出てて、網に囲まれた枠の中には「ラジコンカー」「バカでっかい戦車のプラモデル」「モデルガン」が、箱ごとギュウギュウに詰め込まれていた。

 さも、そういった景品が当たるように見せかけてるけど、紐は当たりにはつながってないんだよ。

 考えたら200円のクジで何千円、何万円もする豪華景品が当たるわけないの。あとで気づくんだよ。あのクジには、当たりは入ってねぇって。これこそ、後の祭りだな。