高石あかり(22)が主演を務めるNHK連続テレビ小説『ばけばけ』。同作は高視聴率が続いているほか、メインキャストの吉沢亮(31)の主演映画『国宝』(6月6日公開)が大記録を打ち立てるなど、明るい話題が続いている――。
『ばけばけ』は、日本の民話を『怪談』という名の文学作品へ昇華し世界へ広めた明治時代の小説家・小泉八雲(パトリック・ラフカディオ・ハーン)の妻・小泉セツをモデルにした物語。高石がヒロイン・松野トキを、トミー・バストウ(34)が、八雲がモデルのレフカダ・ヘブンを演じる。
同作は高石ら俳優陣の名演技、本筋はシリアスながら、コントのような掛け合いが楽しいシナリオなどが人気を博し、視聴率は上々。第8週(11月17日~21日)の週平均世帯視聴率は、同ドラマ最高記録の15.9%(関東地区/ビデオリサーチ調べ)を記録した。直前作の朝ドラ『あんぱん』(25年前期)は期間平均視聴率16.1%の人気作だったが、その同週(5月19日~23日)が15.5%だったことを考えても高い。
そして、同作に英語教師・錦織友一役で出演中の吉沢は、歌舞伎の世界を描いた主演映画『国宝』が記録的大ヒット。11月24日までの興行収入が173.7億円を突破したことで、実写邦画の興収歴代1位記録を更新した。
「『ばけばけ』高視聴率の理由の1つには吉沢さんの存在もあるでしょう。“『国宝』の主役を見たい”という人は少なからずいたでしょうね。
ただ、『ばけばけ』で注目を集めているのは吉沢さんだけではないですよね。演技力が高いキャストが多いのですが、メインキャストでは特に、池脇千鶴さん(44)が大きな存在感を放っていますよね」(テレビ誌編集者)
池脇は、主人公・トキの育ての母・松野フミ役で出演。朝ドラへの出演は、2001年後期作品で主演作の『ほんまもん』以来2度目となる。
ちなみに、NHKの『NHKアーカイブス』の公式Xは11月20日、翌日が池脇の誕生日であることを祝福するメッセージを添え、『ほんまもん』など池脇の過去作での場面写真を公開。20歳の頃の透明感あふれる姿が注目を集めた。
「池脇さんは、かつては清純派の美人女優という感じでしたが、近年では年齢相応の役を演じるにあたり、増量したりあえて老け込んだりと外見から徹底的な役作りを行なう一流の演技派女優として高く評価されていますよね。
そして演技力もずば抜けて高い。声の張り方やトーン、身振り手振りがいわゆる“ドラマチック”ではなく、本当に日常の、何気ない動きや会話をするようなところが魅力的な俳優として知られますよね。最近の『ばけばけ』では、トキら松野家が初めてパイナップルを食べようとする11月20日放送回が話題となりましたね」(前同)
11月20日放送回では、トキがヘブンからもらったパイナップルを松野家で食べることになったが、どこに包丁を入れたら良いのか分からない、という一幕があった。そこでは、パイナップルのヘタの部分が武士の誇り“ちょんまげ”にも見えることから、司之介(岡部たかし/53)と祖父・勘右衛門(小日向文世/71)は切ることを嫌がる。
池脇演じるフミが「言われてみれば、確かにそうですね」と納得した様子だったことから勘右衛門が「パイナップルはわしじゃ。だけん食べとうない。何としても切ら……」と言いかけたところで、フミはヘタをざっくりと切り落としてしまう。
家族が「あー!」と叫ぶなか、フミは楽し気に「松野勘右衛門、討ち取ったり~!」と得意気――という展開。ヘタを切り落とすタイミング、「討ち取ったり~!」の言い方などのテンポが、完璧すぎる、と話題となった。